私、魅惑の世界に足を踏み入れてしまいました。着物? ジュエリー? 時計? いえ、そのどれでもなく、ペルシャ絨毯です。
絨毯の起源は、なんと紀元前10世紀頃、ペルシャ(今のイラン)と言われているそう。石造りの住宅が多いイランでは、床に絨毯を敷いて食事をしたりすることが多く、日常に欠かせないもの。イラン国内で、いくつかの産地があって、元々は女性たちの内職で作られたのだとか。
ウール、シルク、コットンを縦糸、横糸で使用し、もちろんシルク100%のものは、その光沢や手触り、色の出方も最高に美しく、まるで芸術品のようです。ウールはもう少し耐久性や、あとは犬や猫と暮らしている人にもおすすめで、汚れがつきづらく、落ちやすいと聞きました。値段も、素材だけでなく、柄の細かさや、職人のランク、どれだけの年数がかかったかにもより、高いものだと数千万。2008年にクリスティーズのオークションに出品された、17世紀初頭のペルシャ絨毯は4億7000万円で落札されました。これだけ見ても、ペルシャ絨毯の素晴らしさがわかります。
柄の意味は、職人や織られた場所によってさまざまだそうで、古代の物語や縁起が良いモチーフなど、これまた色々だそう。1枚1枚、手仕事の温かさと美しさが感じられ、もう溜息ばかり。10年くらいはクリーニングも不要だそうで、もし劣化してきたら額装したって良い♡
お話を伺うにつけ、うわあああああ、と心が躍り、イランで大切に継がれてきた技術や伝統に思いを馳せてしまいました。もちろん、なかなかなお値段なので、即決というわけにはいきませんでしたが、とても美しい世界観を見せて頂き、眼福でした♡