Blog大草直子の毎日AMARC

「知る」ことがはじめの一歩。 更年期のために、今からできる「元気貯金」

みなさまから頂いた、更年期に関するお悩みや不安。そして大阪のイベントでのリアルな声をうけて、私が代表して、ウィメンズヘルスクリニック東京院長の浜中先生にお話しを伺ってきました。よくわからないから怖い、そんなストレスがなくなりますように!


大草:今回、更年期にまつわる不安や質問を募集したのですが、たくさんの方から様々なメールをいただきました。

浜中先生:診察をしていて思うのは、更年期にまつわるお悩みって、インターネットには情報が溢れているけれど、誰に相談したらいいのか、何科に行くべきなのかが分からず悩んでいる方が多いんですよね。

大草:私自身は本格的な更年期の症状をまだ感じていないのですが、一つ年上の47歳の仕事仲間は本当に大変みたいで。更年期ってだいたい50歳くらいからかなと思っていたので、びっくりしました。

浜中先生:実は更年期って間違って解釈している方も多いんです。閉経後にくるものだと思っていたり、閉経したら更年期症状は終わると思っていたり。

浜中先生: ホルモンの数値が、がくんと変動したときに、その人の弱いところに症状として出てくるのが更年期。ホットフラッシュ、気分の落ち込み、耳鳴りやめがいが増えたり、関節痛、免疫力低下からくる不調など、人によって期間も症状もさまざまなんです。閉経する前後数年に起こりうると考えておくと良いかもしれません。あとは、閉経のタイミングを間違って認識している人も多い。最後の生理から、1年間音沙汰がなかったら閉経、と思っておくと分かりやすいかもしれません。誰でも閉経はするものなので、正しいことを知っておくだけで少し安心できると思いませんか?

大草:確かにそうですね。閉経に向けて、ホルモンバランスの乱れをゆるやかにしたり、更年期症状を最小限にしたり、上手にソフトランディングしていく方法はあるのでしょうか? 

浜中先生:基本的なことですが、身体のベースをつくる食生活や睡眠をしっかりとるといった、規則正しい生活を送ることが一番です。時間はかかりますけどね。ちょうど更年期の症状がでる年齢って、家族のこと、仕事のことなど、求められる役割が多くて無理をしている人が多い。だから自分のことを犠牲にしないで、きちんと向き合ってほしいんです。

大草:確かに家族のことを優先して、自分は後回しにしてしまうことが多い世代ですね。先生が日常生活で、更年期対策としてご自身で気をつけていらっしゃることはありますか?

浜中先生:まずは朝型の生活。今は朝5時に起きて、寝るのは22時くらい。食事は、太らないようにするために、夜に炭水化物をとることを控えていますね。その分、タンパク質や野菜をたっぷり。朝は人参やりんご、オレンジやほうれん草など、冷蔵庫にある野菜をジューサーで絞ったものは必ず飲んでいます。実はホルモンの素って、意外に思われるかもしれませんがコレステロールなんです。だからこそ、日々の食事がとっても大切なんです。

大草:なるほど! 規則正しい朝方の生活に、太り過ぎないことですね。それから、更年期真っ只中の方からも、なんとなく変化を感じている方からも、「更年期対策として、サプリや漢方などを飲んでおいた方が良いのか?」という質問も多くありました。いかがでしょうか?

浜中先生:更年期対策として、サプリ、漢方、ハーブなど色々ありますが、漢方やハーブは症状がマイルドな人に向いているかな。ただ、効果があるかどうか、合うか合わないかは本当に人それぞれなんです。

大草:私自身も、最近明らかに変化はあって。急に生理不順になったり、生理前後にお腹が痛くなったり、むくみやすくなったり……。まだ更年期ではないかなと思うのですが、こういう”プレ”のような状況には、どういう対策が効果的なのでしょうか?

浜中先生: まずは市販の「命の母」や「エクエル」「ホルモーナ」など、一般的な更年期対策のサプリを摂ってみて、「これだけではすっきりしないな」、と思ったら病院に行くと良いと思います。たとえば筋腫や内膜症、卵巣嚢腫持ちの方でも、症状にあわせて漢方にする、少量のプラセンタにするなど、選択肢が増えてきます。大草さんのように、まだ本格的に症状が出ていない場合でも、予防的にかなり少量のホルモン治療をする、という選択肢もあります。

大草:自分ひとりで悩まずに、専門の先生に見てもらうことが大切なんですね。ちなみに、イライラしたり落ち込んだときに気軽に行けるところって、婦人科なのか、はたまたメンタルクリニックなのか……。どこに行ったら良いのでしょうか?

浜中先生:更年期の可能性があるのであれば、婦人科系もメンタル面も両面からみてくれるところが良いですよね。なかなかそこまでみてくれるところって少ないのですが……。

大草:なるほど。少し話が戻りますが、ホルモンの数値が変動したときに更年期の症状が出てくるとのことでしたが、そもそも自分のホルモン値を知っている人ってまだまだ少ないですよね。健康診断や人間ドックでは測れないから。

浜中先生:おっしゃる通りです。ホルモン値はできれば30代後半、遅くても40代に入ってから測っておくと、自分の正常値を知ることができます。その正常値があることで、今が高めなのか、低めなのか、バランスはどうかを比較できるので、備えになるんですよね。ホルモン値は血液検査で測れるので、年に1回は「ホルモンドッグ」を受けておくと良いと思います。

大草:病気ではないけれど加齢変化はでてくる。自分の身体の状態を知ること、とくにホルモン値を知る「ホルモンドック」は、いきいきと過ごすための「元気貯金」につながりますね。今まで、更年期障害や閉経は怖いものというイメージが強かったのですが、こうして色々と知ることができると不安が和らぎますね。

浜中先生:そうですね。更年期障害も閉経も、女性はみなさんが通過する点。一生あるわけではないので、上手に付き合うことが大事です。人生の中でストレスの多い時期とも重なるので、今の自分を見つめ直すタイミングと前向きに捉えてあげてください。ストレスマネージメントをするなど、良い意味での自己管理につなげていけば、肩の力がふっとぬけて、悩みや不安も軽減されると思います。


いかがでしたか? 次回は「元気貯金」のために私も受けた「ホルモンドッグ」の詳しい内容をご紹介しますね。来週6月19日(水)に公開予定なので、お楽しみに♡
また、昨日、AMARC RADIO STATIONにも、浜中先生との対談の様子を音声でUPしました。こちらも合わせてチェックいただけたら!