Blog 大草直子の毎日AMARC

30年のキャリアを、何回に分けたら良いかわかりませんが(笑)、もう少しだけお付き合いくださいね。『ヴァンテーヌ』に異動し、大好きな雑誌を、素晴らしい仲間、尊敬する先輩方と作る喜び。本当に忙しかったけれど、毎日がワクワク、充実していました。テーマを決め、コンテを書き、リースに回ってコーディネートを組む。モデルやスタッフ、ロケ先を選定して、撮影。終わったら返却準備とデザイン出し。見出しと言われる、ページタイトルを決めるのに、朝9時からまる2日間かかることもありました。写真のクオリティと同じくらい、言葉を大事にしていた雑誌でした。その後は、デザインがあがったら、原稿を書いて、本になる前に、2度確認。こういった、雑誌作りのスキルを最初から最後まで学べた時間でした。
それだけでなく、チームをどうやって動かすのか、外部のスタッフたちへのリスペクトの表し方、何か失敗があった時の対処法や、お礼状の書き方。「リースに回る時は、編集部の代表としていくのだから、ジャケットを着なさい」T.P.O.を教えてくれたのも、『ヴァンテーヌ』だったのです。夢に見るほど入りたかった編集部でしたが、ご存じの通り、5年で辞めることになります。20代半ばで出会った、サルサ、というダンスを学びたい――南米留学を理由の退社だったのですが、今思うと、毎月来る締め切りを逆算して生きるのに疲れてしまった、というのもあったんだな、と思います。今だから、気づいたこと。
半年の留学を経て(この話はまた今度(笑))、帰国して数日後、真っ黒に日焼けして、ドアをたたいたのが、『CLASSY.』。対象年齢は『ヴァンテーヌ』とあまり変わりませんでしたが、女性像は全く異なる雑誌を目指したかったんです。過去手掛けたページの切り抜きを持っていき、無事に採用されました。その後、5年くらいはお世話になったかな。ここから、私のフリーランスの人生が始まったのですが、何でもやりました。
すでに亡くなった伝説の代理店マンが「大草ちゃん、仕事ないだろうから、リリース書かない?」と、振ってくださった新製品のリリースライティングの仕事をしたり、通販会社の細かい原稿を書きまくったり(笑)。キャリア誌のページも受けたな(遠い目)。間に、結婚や出産、離婚(はしょりすぎ)を経て、シングルマザーになっていたので、頂ける仕事は全部やる、という数年でした。
その後、『Grazia』や『VERY』『style』(休刊)、『ヴァンサンカン』『ヴァンサンカンウェディング』など、とにかくものすごい量の雑誌の仕事が増えてきたのは、30代はじめでした。スタイリストブームが起き、原稿を書いたり、企画を出したり、とさまざまな内容で仕事をしていた私が「スタイリスト」と呼ばれることが多くなったのもこの頃でした。私、実は一度も自分で「スタイリスト」の名刺を作ったことないんです。人に呼んでもらったことが、きっかけだったんですよね。今も、あんまり肩書、わかっていないんです。その時その時で、好きにつけてもらえれば良いかな、と思っています。
たくさんやらせて頂いた雑誌の中で、とにかく印象に残っているのが『Grazia』。人生のメンター、故温井明子編集長に出会ったのは、私の一生、そしてキャリアでとても大きかった。シングルマザーの寄る辺のなさから、会社員に戻ろうとしていた私に「大草さんは、フリーランスの方が絶対に輝く」と勇気づけてくれたのも、大人のページのクオリティを教えてくれたのも。仕事と同時に、人生を楽しむことの大切さを伝えてくれたのも、彼女でした。
今のSNSにつながるブログをスタートできたのも、大きなできごとでした。それと『VERY』も、今の私を間違いなく形作ってくれた媒体。母であることを、母でありながらフルタイムで仕事をしていることを、こんなに認めてくれた場所はなかった。そして、リアリティを追いかけるページ作りを学べたことも素晴らしかったな、と感謝しています。と、この100倍くらい書けるのですが(笑)、今日は、20代、30代のダイジェスト、このくらいでおしまいにします。
次は、『DRESS』、『ミモレ』、そして『AMARC』の話に移ります。いやあ、働いてきたな、私(笑)。感想など、ぜひ、AMARCのインスタに残してくださいね♡ 最後までお付き合いくださり、ありがとうございました!
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