Fashion 決定版! 夏を制する65アイテム
毎日のおしゃれに、すぐに効く、確実に使える、実力派アイテムをカテゴリー別にお届けする「決定版! 夏を制する65アイテム」。
今週は「羽織り」をピックアップします。まずは「ジャケット」から。きちんと見せたいけれど、暑さとも上手く付き合いたい、そんな大人には凛とした佇まいと涼やかさを両立する一着が必要ですよね。シアーな質感や軽やかな素材、涼を感じるシルエット──など、この夏を乗り切るための一枚を今こそ。
五分袖、ノーカラー、そしてドライなベージュ。装飾を削ぎ落としたミニマルなディテールが揃うこの一着には、ほのかなモードの香りと肩の力を抜いた女らしさが交差しています。
リネン見えする涼感のある素材は、なんとポリエステル100%。麻特有のチクチクやシワになりやすさがなく、気軽に羽織れます。やや長めに設定された着丈が今どきのバランスを後押し。細身のパンツやロングタイトスカートと合わせてとことんキレ味よくまとめても、あえてボリュームボトムスと合わせてリラクシーに仕上げても。
シンプルだけど地味じゃない。その理由は、ジャケットという真面目なアイテムに、さりげない“遊び”を散らしているから。オンオフ問わずに活躍間違いナシの一枚です。
夏の自然光を受けて透ける肌とボリュームスリーブの柔らかな曲線。甘やかな一面がある一方、黒という色が醸すストイックさや凛とした一面も持ち合わせている――そんな相反する要素が同居するこのジャケットは、着る人の奥行きをそのまま映してくれます。
袖を通すだけで空気をまとっているかのような軽やかさが生まれ、不思議とジャケットを着ていないときよりも着ているときの方が涼やかに。深いVネックのラインも絶妙で、インナーを選ばず、デコルテをシャープに切り取ってくれます。
モード感はありながら、どこかセンシュアル——。そんなバランスが、この夏の「黒」を新しくしてくれるはず。
立体的なパフスリーブに視線を奪われる、構築的なジャケット。一見、甘さが強く見えますが、肩にはしっかりとボリュームをもたせつつ、ウエストラインはシェイプされていてすっきり。Vネックから流れるフロントの直線が緊張感を生み、芯のある媚びない女らしさが漂います。
ザラっとしたラフな風合いも、夏の空気にちょうどいい軽さ。インナーが、タンクトップやTシャツといったカジュアルなアイテムでも、モードに仕上がります。黒と合わせてシックに、ベージュと合わせて抜けを出してもOK。ネイビーやデニムとも相性がよく、今っぽさを加速させてくれます。
立体感や素材感、そして絶妙なシルエット。“夏ジャケット”のポテンシャルを改めて実感するラインナップでしたね。次回は、さらに軽やかに着られる「シャツ」をクローズアップ。夏の相棒探しは、まだまだ続きます。
※本ページに掲載している価格は、すべて税込みになります。
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Photos / Takehiro Uochi(TENT)
Styling / Manami Sato(AMARC)
Edit & Text /Ayako Suzuki(AMARC)