Fashion 「カッコいい還暦」への道のり

1枚の服につけられたサイズ表記を、成績表のように感じてしまうのはどうしてなんだろう。
「脱9号神話」を語ってきた自分自身も、やっぱり、1つサイズを上げることに抵抗がないわけではないんですよね。例えばパンツを2本もって、試着室に入り、いつものサイズより1つ大きいパンツのほうが似合っているな、と思うことは、時に負けのように感じてしまう。「入るからいつものサイズにしようかな」「きっとすぐに痩せられるし」って。似合うって、入るよりも、何よりも強いはずなんだけど。
日本人の平均サイズを研究し尽くしているユニクロ。ブランド名を検索すると「ユニクロ、小さくなった」というキーワードが結構上位にあります。続くのは、「昔はMでも入ったのに、今はLかXL」と、悔し気な文脈でのコメント。この背景にも、「サイズを上げるのは負け」という思い込みがあるのではないでしょうか?
40代半ばなると、体型は変わります。たとえ体重は増減がなくても、肉質が柔らかくなり、肌の張りは失われ、それに伴って、体の角は丸くなります。また、更年期を迎え、代謝が落ちて、同じものを同じ量だけ食べていても、太りやすくなりのも事実。ピラティスやヨガ、トレーニングにランニング。多くの人が「適度な運動」を始めるのも、この頃ですよね。
私自身は、40代までは体型キープのためでしたが、54歳の今は、健康寿命を延ばすため、そして自分に視線を戻すため──1週間に1度のピラティスを続けています。肩甲骨の可動域が増え、心が軽くなり、健やかで動かせる体に感謝する──みたいな、きれいな流れができると、正直MでもLでも良くなってくる。誰かから評価された成績表ではなく、最終「自分評価」になれたら最高なんですよ。
今のマイサイズは、誰かとの比較でも、過去の自分との戦いでもないから。