Fashion OSHIモノ名鑑
思わず誰かに”推し”たくなるアイテムを、ファッション賢者と編集部員が厳選する「OSHIモノ名鑑」。実際に使って良かったモノ、今狙っているモノ、ずっと愛用しているモノなどをご紹介します。
第4弾のテーマは「アツい秋服」。ここでいう“アツい”は、気温の「暑い」と、トレンド感の「熱い」のダブルミーニング! まだまだ気温は高いけれど、気分はすでに秋。そんな端境期に着たいアイテムを、全4回にわたってお届けします。
3人目はスタイリストのたなべさおりさん。トレンドを軽やかに取り入れた、甘×モードなスタイリングに定評があり、ファッション誌やブランドからの指名も多い、たなべさん。そんな彼女が選んだのは、「スローブイエナ別注のリーバイスのデニムジャケット」。その魅力とは?
「夏から秋へと移ろう端境期。軽やかに羽織れて、冬まで使える──そんな“アツい秋服”として私が選んだのが、この『スローブイエナ』別注の『リーバイス』のデニムジャケットです。
まず目を引くのは、ヴィンテージ感のあるポケットの配置や、きらりと光るシルバーボタン。王道のデニムジャケットでありながら、新鮮な空気をまとっているところに惹かれました。
そして何よりお気に入りなのが、ふわりと広がるバルーンスリーブ。袖口をたくしあげて、袖にボリュームを出してあげるだけで、シンプルなスタイルに立体感と華やぎが生まれます。フェミニンな印象を足したいときにも、モードな雰囲気を出したいときにもアクセントになり、着こなしの幅がぐんと広がるんです。
浅すぎず暗すぎない、絶妙なブルーも◎。合わせる色を選ばず、今すぐ羽織っても、秋色のアイテムを重ねてもサマになる万能さがあります。しかも、柔らかい素材なので、秋口は軽めのアウターとして、冬にはコートやベストのインナーに仕込んで……と、“暑さ”と“寒さ”が交錯する季節をシームレスにつないでくれるのも魅力。
私は、甘めのブラウスとレイヤードするのが気分です。袖のボリュームとブラウスのディテールが掛け合わさることで、新たなバランスが楽しめそうで。デニムジャケット=カジュアルというイメージを心地よく裏切りながら、秋冬の着こなしを新しく見せてくれる、そんな一枚があれば、季節の端境期も、これから深まる秋冬のオシャレも、きっと“アツく”楽しめるはず♡」
Profile
たなべさおり
スタイリスト。大阪府出身。大学卒業後、製薬会社の営業職に就くかたわら、雑誌『CanCam』(小学館)の読者モデルとしても活動。その後、CanCam編集部にスタイリスト、ライターアシスタントして師事。2018年にスタイリストとして独立。骨格診断アナリストやパーソナルカラリストの資格も取得し、『CLASSY.』(光文社)や『ELLE』(ハースト婦人画報社)などの女性誌、ファッションブランドのオウンドメディアやタレントの衣装など幅広くスタイリングを手掛ける。YouTube「たなべのコーデルーム」も人気で、トレンド解説や展示会巡りのVlogなどを発信している。