Fashion スタイリング手帖

月替わりの“キーアイテム”を軸に、日々の着こなしを丁寧に紐解く「スタイリング手帖」。
季節の端境期であり、装いにも変化が欲しくなる3月。今月はスタイリストの石毛のりえさんとともに、新しいオシャレを探ります。
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3月のテーマは、「大人のカジュアル、Re:スタート」。
デニムやニット、フラットシューズ——肩の力が抜けたアイテムは、私たちの日常に近い存在。けれど、「地味に見えそう」「手抜きに見えそう」と、どこか難しさを感じることもあるのが“大人のカジュアル”です。
だからこそ今、もう一度。選び方や組み合わせを更新することで、カジュアルスタイルはぐっと洗練されるはず。そんなヒントを、石毛さんの視点から探ります。
色の効かせ方、素材のコントラスト、甘さや艶の足し引き——。まずは、ラフさの中に品を宿す、10のキーアイテムからご紹介。

花びらのような立体的なレースと、ボリュームのあるパワーショルダー。甘さとモードが交差するバランスが新鮮な一着です。コンパクトな丈感なので、ボトムスを選ばず、今のシルエットを描いてくれるのも◎。デニムやワイドパンツに合わせれば、奥行きのある甘辛スタイルが即完成。さっと羽織るだけで、オシャレも気持ちも弾みます。

ネックラインの片側だけにカッティングが施された、アシンメトリーなデザイン。スポーティーでありながら、鎖骨が美しく見え、女っぽさも漂います。肌を大胆に見せるというより、骨っぽい部分をのぞかせるディテールだからこそ、大人でも気負いなく挑戦できます。いつものタートルを更新するだけで、着こなしはぐっと今っぽく。

ほのかに肌を感じさせるシアー感が、軽やかな抜けをもたらすリブニット。黒を選べば、コーディネートもキリッと引き締まります。細めのリブがさりげなく縦の流れをつくり、袖口のスリットが手元にニュアンスをプラス。一枚でさらっと着ても、ジャケットのインナーとしても活躍。ワードローブに一枚あると頼りになる存在です。

カジュアルスタイルに欠かせないデニム。ボリュームのあるワイドシルエットが引き続きの気分。石毛さんが選んだのは、フロントにひとひねり効かせた一本。このディテールが、キレ味を生み、季節が進んでトップス一枚になっても、コーディネートがキマリます。ハイウエストで腰位置も高く見え、ワイドでも好バランス。

大人のカジュアルにこそ、あえての“甘さ”を。着こなしの中に、高低差が生まれ、洗練された印象に仕上がります。「ラ トータリテ」のスカートは軽やかに揺れるオーガンジー素材。対して、インナーはストレートシルエットで、深めのスリット入り。甘さの中にシャープさもあり、大人のバランスに着地します。

深く入ったフロントのタックが印象的なバレルパンツ。ハイウエストで視線を上げ、旬のカーヴィーなシルエットを描きます。後ろウエストはゴム仕様で、スウェットパンツのようなラクさ。シャリ感のある素材で、シワになりにくく、きれい見えするのが嬉しいポイント。スニーカーからサンダルまで、靴も選びません。

スムースレザーのバッグは、カジュアルスタイルを確実に格上げしてくれるアイテム。横長のフォルムをクラッチのように抱えるだけで、モードな空気が漂います。くったりとした柔らかな風合いで、ブランドを主張しすぎないミニマルな佇まいも、今の気分にフィット。取り外し可能なストラップつき、A4サイズも収まる収納力と実用性も十分。

カラーレザーのバレエシューズで、足元から春を。ラウンドフォルムに大ぶりのパールが映え、可憐さと品の良さを両立します。浅めの履き口が軽やかな抜けをつくり、ボリュームボトムとも好相性。キルティングステッチのインソールは、足あたりもよく、脱いだときまで美しい仕上がり。ヒールに頼らないフラットデザインながら、気分を高めてくれる一足。

ブルー、グリーン、ピンクの鮮やかな配色が目を引くスカーフ。モダンでグラフィカルな柄だから、コンサバに傾かず、遊び心をアシストしてくれます。首元やバッグに結ぶのはもちろん、パンツのベルトループに通したりと、アレンジも自在。シンプルな着こなしに、スパイスとして効かせて。

ボリュームのあるシルバージュエリーは、大人のオシャレに欠かせないエッセンス。直線と曲線のバランスが美しい有機的なバングルは、手元に強さとエレガンスをプラス。揺れるピアスは動くたびに余韻を残し、視線を引き寄せます。信頼のおけるブランドのタイムレスなジュエリーで、スタイルに確かな輪郭を。
10のキーアイテムから見えてきたのは、“大人仕様”にアップデートするカジュアルの可能性。強さや甘さ、色や輝きをどう足すか。そのさじ加減ひとつで、着こなしは見違えます。これらのアイテムを軸にしたスタイリングは、3月4日(水)か順次公開予定です。どうぞお楽しみに。
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※本ページに掲載している価格は、すべて税込みになります。
Photos /Takehiro Uochi(TENT)
Styling /Norie Ishige
Edit & Text/Ayako Suzuki