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モデルの松井美緒さんのご自宅紹介、第三弾はゲストルームにフォーカス。遊びにきてくれた方が、心身ともにくつろげて、暮らすように過ごせるよう、細部まで気配りが行き届いたゲストルーム。松井さんのセンスと愛情が詰まった、リサイクルアイディアも必見です。
遠方から遊びに来てくれたり、夜遅くまでリビングで食事をしたり語りあったりと、そのまま泊まっていかれる方も多い我が家。中には、数日間、滞在される方も。そんなとき、どうしたら心地よく過ごしてもらえるかを考えて、ゲストルームを設計しました。
ベースカラーは「白」。壁や天井、ラグも白で統一しました。ゲストルームは、ゲストの方がいらっしゃるときは、その方のプライベートな空間になるので、何色にも染まっていない、クリーンな白が一番落ち着くかなって思って。他の部屋とは区別し、シャープな雰囲気も20%くらいまでに抑えました。一口に白と言っても、色々な白がありますが、ここはクールな真っ白、ではなく、暖かみのある白を意識しました。たとえば、壁や天井は、ニュアンスのあるしっくい仕立てに。
このベッドはアメリカから持って帰ってきたもの。家具は、洋服以上に、なかなか「これっ!」というものに出合えないので、気に入ったものを見つけたときに買うようにしています。このベッドは、アンティーク調ですが、クラシックというより、クールな雰囲気が気に入っています。リネン類は、ここのものでないと、というこだわりはないのですが、疲れを癒し、スイッチをオフにしてくれるのは、やっぱり「白」だと思うので、白で揃えています。
洋服がかかっているラックは、実は水道管だったもの。鉄で無機質なはずなのに、どこか人間味があるというか、優しい感じが気に入り、ラックとして再利用しました。
長期滞在になると、キッチンがある方が断然便利だろうと思い、キッチンスペースも作りました。実際のところ、コーヒーを入れるときくらいしか、使われていないみたいなんですけどね(笑)。
ここには、私がインテリアショップやアンティークショップを巡って集めた小物が飾ってあります。昔から趣味が変わっていないので、少しずつ集めたものを足して並べています。
バスルームの洗面台は、アンティークの机を大工さんにくりぬいてもらい、洗面スペースをとりつけたもの。古いものをリサイクルして使うのが、とにかく好きなんです。アンティークショップに行くといつも、「これ、何かに使えないかな」と考えてしまいます。この机は、洗面台として使うのに高さもちょうど良かったんですよね。
バスルームのタオル掛けは、洋服がかかっていた水道管と同じもの。こちらは黒くペイントしてもらい、少し雰囲気を変えました。
ゲストルームは清潔感を第一にしていますが、全てを新しいもので揃えるのではなく、ヴィンテージアイテムをところどころ差し込んでいます。そうすることで、初めてこの部屋に入った方も、なんだか見たことがあるなとか、昔来たことがあるような感覚を持ってもらえるんじゃないかなって。ホテルのように整える、というより、遊び心や懐かしさを感じてもらって、ほっとリラックスできる空間を目指しています。ゲストルームを整える私自身も、自分のお気に入りが詰まっている方が愛着が湧きますしね!
Profile
松井美緒
CMモデル、ナレーターなどを経て、結婚後しばらくお休みをしていたが、現在は雑誌『STORY』のモデルとして活躍。夫は、元メジャーリーガーで現在は埼玉西武ライオンズ二軍監督である松井稼頭央さん。 インスタグラム(@mio.matsui)から伝わる、手際の良さや美しく盛り付けられた料理の腕が評判を呼び、著書『松井家のおもてなしご飯』(世界文化社)も好評。松井さんが主宰するサイト「10pm for luxury」 では食やライフスタイルにまつわるブログを日々更新しているほか、料理関連グッズも人気。
House & Model/Mio Matsui
Photograph/Akari Nishi
Hair&Make-up/Wakana Goto
Text/Momoko Kawakami
Edit/Ayako Suzuki