Fashion信じるおしゃれ

【心地よい家。心地よい時間】グリーンと共に暮らす by 櫛部美佐子

インテリアのリレー連載。2人めのゲストは、大草直子が足繁く通うセレクトショップ「カオス」のディレクターであり、デザイナーでもある、櫛部美佐子さん。都心で暮らしながらも、グリーンを育てたり、好きな器やアートに囲まれながら、ヘルシーにリラクシングに暮らしている櫛部さん。まずは、櫛部さんが大切にしてやまない、グリーンの話を聞かせてもらいました。

育てているグリーンは基本的に全て活用しています

私が育てているグリーンは、基本的に、何かに活用できるものばかりなんです。料理に使えるハーブだったり、お茶にできるものだったり。あとは、食べることはできなくても、香りでリラックスできたり、消臭剤代わりに使えるものも。

グリーンは練馬にある「オザキフラワーパーク」で購入することが多いのですが、株分けをしたら、どんどん増えていきました。

だから、たくさんあるように見えますが、株分けしたものがすごく多いんです。状態を見ながら、外と家の中のグリーンを不定期に入れ替えて育てています。


小さいときから、自然の中にあるものが大好きなんです。生命力に溢れていてパワーをもらえますし、独創的なかたちをした葉や美しい花の色は、眺めているだけでも楽しくて。あとは、香りも好きなので、リフレッシュしたいときは、葉っぱをちぎって香りをかぎ、癒されています。

ローズマリーは料理に使うことも。自分で育てていると、鮮度や状態の良いものをいつでもさっと採ってきて使えるので、すっごく便利。テーブルコーディネートのアクセントとして活用することもあります。とくにローズマリーは暑さにも寒さにも強く、虫もつきにくかったりするので、育てやすいんです。

レモンユーカリは、もう10年以上育てています。最初はすごく小さかったのに、今では10メートル以上に! 葉っぱの香りに特徴があって、飲むことはできませんが、お風呂に入れたりしています。また、殺菌効果もあるので、キッチンの水回りの消臭に使うことも。

隣はビワ。ビワの実もちゃんとなるんですよ。これも最初はすごく小さかったのですが、愛情を込めて育ていたら、ぐんぐん大きくなって。植物って、そういう”育てる喜び”も感じさせてくれますよね。

家の中のグリーンは定期的に入れ替え

家の中にも、さまざまなグリーンを置いています。これも株分けしたものがほとんど。なるべく窓を開けて、新鮮な空気を入れてあげるようにしていますが、やっぱり、ずっと中に置いておくと、元気が無くなってしまうので、中と外のグリーンはよく入れ替えています。鉢、重いんですけどね(笑)

家の中にグリーンがあると目も心も落ち着きますし、やすらぐんです。マイナスイオンも出してくれますしね。友人からは、ジャングルみたい、なんて言われたりもしますけどね(笑)

木の根っこのオブジェもお気に入り。こちらは、毎年訪れる「益子の陶器市」で購入したもので、桜の木の根っこなんです。木の根を掘る職人さんがいて、その方から購入しています。高そうに見えますが、実はとってもリーズナブル。3000円くらいで買えちゃうんです。

お客さまにはハーブティーでおもてなし

我が家に遊びに来てくれたお客さまには、ハーブティーでおもてなしをしています。見た目も可愛いので、とっても喜ばれます。体にもいいですしね!

今日は、レモンマートル、ゆず、ローズマリー、タイム、バイマクルの葉を組み合わせたハーブティー。身体もあたたまりますし、爽やかで、ホッとする味です。

お客様が来たときだけでなく、一人のときも、朝詰んだハーブでお茶を飲んでいます。ハーブティーを飲んでいると、なんだか時間の流れがゆっくり感じるんです。自然が生み出した香りや効果を、贅沢に堪能できますしね。私にとっては欠かせない、リラックスタイム。 ハーブの種類によっては、手がかからないものもたくさんあるので、ぜひ、ご自宅で栽培してみていただけたら!


編集部から櫛部さんへ

FUGAで購入

ご自宅にお邪魔するのは初めてでしたが、「カオス」の店舗のディスプレイからも伝わる、櫛部さんのグリーン愛。今回は、外苑前にあるフローリスト「FUGA」で櫛部さんのイメージを伝え、花束をアレンジしてもらいました。櫛部さんも「大好きなカラーリング! 真ん中の花の先の、ビロードみたいな質感も好み♡」と喜んでくださり、嬉しいかぎり。素敵な花器に飾ってくださった様子も櫛部さんのインスタグラムにUPされています!


Profile

櫛部美佐子

様々なブランドでデザイナーを歴任し、ファッションウエアやヨガウエアなどを手がける。現在はフリーランスとして、2018年春にスタートしたセレクトショップ「カオス」でディレクターとデザイナーを兼任している。

House & Model/Misako Kushibe
Photograph/Akari Nishi
Text/Momoko Kawakami
Edit/Ayako Suzuki