Fashion信じるおしゃれ
セレクトショップ「カオス」のディレクター、そしてデザイナーとして、仕事もバリバリこなす櫛部さん。仕事部屋に対してのこだわりや、仕事をはかどらせる秘訣を教えてもらいました。
他の部屋と比べると、仕事部屋は機能重視かもしれません。
机は、中目黒にある「GALLUP(ギャラップ )」で購入したもの。天板と脚をそれぞれに選んで組み立ててもらいました。パソコンも大きいですし、紙の資料を広げることも多いので机は大きいに越したことないですね。椅子も、長時間座っていても身体に負担がかかりにくい、高機能なものにしています。それから照明。間接照明やオレンジ色の光だと、色々なものが正確に見えないので、この部屋だけ蛍光灯にしているんです。
とは言っても、自然の中にある、少し変わったものもやっぱり好きなので。要所要所にディスプレイしています。
例えば、机の後ろの壁にかかっている黒いものは「ウミウチワ」というもの。軟質サンゴの仲間で、海外で購入しました。机の上の、大きなガラスの瓶にはポプリが入っています。ポプリは「サンタマリアノヴェッラ」のものですが、どんぐりは近所の公園で拾ったもの(笑)。どんぐり、好きなんです。帽子をかぶっているような姿が可愛いくて。
机から見える棚にも、色々なものを飾っています。後ろに見える瓶は、石鹸を作る時に使うもの。庭にあるビワの葉やユーカリ の葉などをアルコールに漬けている状態ですね。羊の置物はモロッコで買ったもの。もともとはランプだったそう。
左側の瓶に入っているのは、見つけると幸せになれるとも言われている「ケサランパサラン」。街中を歩いているときに空から降ってきたものを捕まえて、大事に持って帰ってきました。真ん中のものはフジツボ。これ以上大きいものを見たことがないので、大切にしています。右側の瓶に入っているのは、モロッコの歯磨き。一見、なんだかわからない面白い形をしているなって思って、瓶に入れて飾ってみました。
こういう細々したもののは、ストックがたくさんあって(笑)。その時々の気分で入れ替えています。
仕事柄、写真集もたくさんあります。とくに、海外で出版されたものは、興味深く、刺激を受けています。この日は、縦にきちんと並べておきましたが、写真集は無造作に横に重ねておくだけでも、インテリアとして成り立ちますよね。
本棚の上に置いているのは、お気に入りのクッション。筒状のものと、四角いクッションは、それぞれ違う国で買ったもの。四角い方はネパールで買いましたが、筒状の方はどこで買ったか忘れてしまいました(笑)。これに合わせよう、ここに飾ろうと思って買うことはあまりないのですが、根底に自分の”好き”があるので、意外とどんなものもマッチしちゃうんですよね。
それから、白い壁があると、なにかで埋めたくなってしまう性格なんです(笑)。子どものころはステッカーを色々なところにペタペタと貼っていました。
だから、仕事部屋も、壁にはお気に入りの絵やアフリカで買ったお面がいっぱい。もう飾る隙間がないほど、埋めつくされています。実は、他の部屋や階段の壁もこんな感じ(笑)。それは、次回にまたご紹介しますね。
Profile
櫛部美佐子
様々なブランドでデザイナーを歴任し、ファッションウエアやヨガウエアなどを手がける。現在はフリーランスとして、2018年春にスタートしたセレクトショップ「カオス」でディレクターとデザイナーを兼任している。
House & Model/Misako Kushibe
Photograph/Akari Nishi
Text/Momoko Kawakami
Edit/Ayako Suzuki