莫妄想（まくもうぞう）

莫妄想（まくもうぞう）とは、妄想することなかれ、という戒めの言葉です。

私たちは、物事をありのままそのままに見ることができません。いつも「煩悩」という色メガネによって、見える景色を自分の都合のいいように脚色し、見たいように見てしまうのが、人間の性です。そして、さらに困ったことには、そのように「見たいように見ている」ことにも気がつかずに、見えている景色をそのまま真実だと思い込んでしまっています。

人のうわさ話が気になるのは、その分かりやすい例。誰が誰のことをどんな風に見ているかなんて、本当は知る必要もないのに、どうしても気になってしまうのは、自分が自分の色メガネから見える景色を真実だと信じている証拠です。

自分の煩悩が作り出すフィクションに、ご用心。

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