Life style今日も一日おつかれさま

本来の面目

面目とは、世間の人に見せる顔や体面のこと。毎朝メイクで面目を整えてから外に出るという方も多いかと思います。実際、見た目で相手を判断する人も少なくないですし、身だしなみを整えることで自信もついて、自分の心も健やかに保てる効果もあるでしょう。

しかし、仏教では「本来の面目」つまり、あなたの本当の姿が問われます。
それはもちろん、メイクで整えた見た目のことではないし、かといってすっぴん姿のことでもなく。今勤めている会社の肩書でもないし、職業や学歴でもない。妻や夫といった関係性でもなく、自分の特技や性格のことでもありません。

それは、かつて夏目漱石が鎌倉の円覚寺で参禅した時に老師から問われた「父母未生以前の本来の面目」つまり、自分だけでなくさらに父と母が生まれる前の自分のことです。

私たちは、生まれてから(さらには生まれる前からの)様々なものの影響を受けて、生きています。両親や先生、友人、同僚などとの付き合いの中で「他者への面目」を身につけることに一生懸命で、「本来の面目」を忘れてはいませんか?


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