Life style今日も一日おつかれさま
「あなたは無分別な人だ」と言われたら、ムッとしますよね。でも、実は仏教では、それは最高の褒め言葉。
ものごとをありのままに見るということは、ジャッジメントせずに、ただそのまま見るということ。しかし、これが案外とても難しい。人間は分かった気になりたい生き物です。分からないと、不安だからです。だから、分別をつけたくなる。
現代語では「分別をつける」ことはいいことで「無分別」は悪いことだと思われていますが、実は仏教語では「分別」は迷いであり、「無分別」は悟りのことを指します。「本当のところ、私は何ひとつ分かっていない」というグラウンドに立って初めて、良いとか悪いとか、好きとか嫌いとかのジャッジメントから離れたものの見方が可能になるのです。
ソクラテスは、「無知の知」と言いました。
「本当のところ、私は何ひとつ分かっていない」と知ることは、決して恥ずかしいことではないんです。
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