もし人生が永遠だったら、美しいものが美しいと、わからなくなってしまうでしょう

先月、ブータン国のプリンセスで、現在のブータン国王のいとこに当たる、Ashi Kesang妃が来日されました。私も２年前から交流のあるプリンセスと再会を果たすことができ、とても楽しい時間を過ごしました。

「日本ではブータンが幸せの国だというけれど、ブータンから見ると日本の方がよっぽど幸せな国です。蛇口をひねれば水やお湯が出てくるし、欲しいものはなんでも手に入ります」と言いながら、プリンセスはこんなことを教えてくれました。

「私が仏教徒として心がけている習慣は、朝のお勤めと、子供たちと一緒に１日を振り返ることです。毎日欠かさずできているわけではありませんが、無理なく続けられるようにやっています。特に、振り返りの時に、”死を想う”ことを大切にしています。死を思うことで、人生の有限性を感じ、今を生きる感覚が研ぎ澄まされます。もし人生が永遠だったら、美しいものが美しいと、わからなくなってしまうでしょう」

はかなくも美しいメッセージだと思いました。

Profile