Life style今日も一日おつかれさま

朝には紅顔ありて

お墓で落葉を掃きながら、「朝には紅顔ありて夕には白骨となれる身なり」という言葉を思い出しました。浄土真宗の中興の祖、蓮如上人が書いた『白骨章』というお手紙に出てくるもので、世の無常と命のはかなさが説かれています。

この世に変わらないものは何もありません。私達も老い、病み、必ず命を終えていきます。その日が今日でないという保証はどこにもありません。

でも、それは決してネガティブなことだけではありません。変わらないものはなく、命は儚い。でも、だからこそ。一日を大切に過ごすことができ、命のあたたかさを想うことができるのではないでしょうか。


Profile

木原祐健
(きはら ゆうけん)
東京神谷町・光明寺の僧侶。2005年に光明寺のお寺カフェ「神谷町オープンテラス」の立ち上げに加わり、ご縁に導かれ僧侶となる。お寺カフェの「店長」として来訪者のおもてなしを担当し、お寺や福祉施設などで傾聴活動を行う。趣味はカフェ巡り。著書に『神谷町オープンテラスのおもてなしお寺スイーツ12ヶ月』(河出書房新社)など。