安養

最近「安養」という言葉に注目しています。

より豊かに幸せに生きたいと、誰もが願っていますよね。最近ではそのことを「ウェルビーイング」と呼ぶようです。

お金だけで人や社会の幸せは測ることはできない。もっと、身体の健康、心の安寧、社会的なつながり、信仰的な深さ、それら全体が豊かに満たされて初めて、幸せが出てくるんじゃないか。多くの人が、そう考えるようになってきました。

ウェルビーイングは、日本語で言い換えると、それは「安心」と「養生」だと私は思います。そして、「安心」の安、「養生」の養、の頭文字を合わせると、「安養」。

「安養」は、古くから仏教で大切にしてきた言葉です。安養浄土は極楽浄土のことでもあり、安養仏は阿弥陀仏のことでもある。

あなたの日々が、安養でありますように。

Profile

松本紹圭
東京神谷町・光明寺の僧侶。
東京大学を卒業後、僧侶になり、その後、インドでMBAを取得するといった、異色の経歴を持つ。最新刊『こころを磨くSOJIの習慣』（ディスカバートゥエンティワン）ほか、著書も多数。
朝、お寺に集まり、お経を読み、境内を掃除し、対話をする”テンプルモーニング”も人気。開催日の詳細はツイッター（@shoukeim）にてチェックを。