Life style今日も一日おつかれさま
もし相手に合わせて適切な声がけができたら、人間関係で苦労することはないのに。そんなこと思いませんか?
ブッダはその天才でした。「対機説法」といって、相手の能力や状況に合わせて語りかけ、悟りへ導くことができたのです。
そんなことがどうして可能だったのか? 「一音説法(いっとんせっぽう)」という面白い話があります。実はブッダは、ひたすら同じ話しかしていなかった。なんなら、話どころかずっと一つの音を発していただけだった、というのです。
私はこの話を、「いかに語るか」よりも「どこから語るか」が大事だと教わったような気がします。テクニックの問題ではない。心の底から語っている言葉かどうか。あなたの声は、どこから出ていますか?
Profile
松本紹圭
東京神谷町・光明寺の僧侶。
東京大学を卒業後、僧侶になり、その後、インドでMBAを取得するといった、異色の経歴を持つ。最新刊『こころを磨くSOJIの習慣』(ディスカバートゥエンティワン)ほか、著書も多数。
朝、お寺に集まり、お経を読み、境内を掃除し、対話をする”テンプルモーニング”も人気。開催日の詳細はツイッター(@shoukeim)にてチェックを。