Life style今日も一日おつかれさま
兼好法師の『徒然草』には、「花は盛りに、月は隈なきをのみ見るものかは」(花は満開のときだけを、月は満月だけを見るものであろうか、いやそうではない)という一文があります。
満開の花や満月の美しさを十分に愛した上で、月が見えない夜もまた月の味わいの一部であり、枯れた花もまた花の味わいの一部であるとして認めていく。審美眼とは、やさしさに通じるのでしょうか。
それでいくと、叶わなかった夢にも、たしかに夢の味わいがあるのでしょうね。
Profile
玉置真依
(たまき しんえ)
北海道余市郡仁木町・仁玄寺の副住職。京都大学大学院教育学研究科の修士課程を修了したアラサー女子。宗派の垣根を超えた僧侶の自主研修会「てらつな」立ち上げメンバー。プライベートでは、“大切な人と死別した子ども”を支える市民団体「グリーフサポートSaChi」のスタッフも勤める。趣味は、御朱印集め。仁玄寺ホームページはこちらから(お参りの記録共有サイト「ホトカミ」内)