拗ね（すね）を、こじらせない

私たちの日々の苦悩は、「拗ね（すね）」を「拗らせ（こじらせ）」て深まっていきます。

人は自分が愛されている実感がないから、拗ねるのですが、それを「自分以外の誰かや何かのせいにする」限りは、根本的な拗ねの解消はありません。

拗ね解消の基本は、自分が自分を愛すること。「そんなこと言ったって、こんな自分、愛する気にも、なれないよ」と言われるかもしれません。でも、そういう人は実は「こんな自分」を、必ず「自分以外の誰かや何か」の目から見てしまっているんです。

私の人生は、私以外の誰かや何かが代わりに生きることの決してできない、唯一無二のもの。もともと、自分以外の誰かや何かが入り込む余地なんかないのだから、本来、拗ねる必要なんかないんです。そのことに気がつけば、自然と拗ねは、解けていきます。

Profile

松本紹圭
東京神谷町・光明寺の僧侶。
東京大学を卒業後、僧侶になり、その後、インドでMBAを取得するといった、異色の経歴を持つ。最新刊『こころを磨くSOJIの習慣』（ディスカバートゥエンティワン）ほか、著書も多数。
朝、お寺に集まり、お経を読み、境内を掃除し、対話をする”テンプルモーニング”も人気。開催日の詳細はツイッター（@shoukeim）にてチェックを。