輪廻

輪廻（りんね）とは、いのちの生まれ変わりのこと。こうしてこの世に人間として生まれる前にも、この世を去った後にも、同じ命が別の形で続いていくという考え方です。手塚治虫の漫画『ブッダ』や『火の鳥』でも、生き物が鳥やカエルに生まれ変わるなど、輪廻のシーンが出てきます。

日本だと、信じない人も少なくないかといますが、私がインドに留学していたとき、インド人の多くが現代でも輪廻を当たり前のこととして信じているのがとても印象的でした。

知人のインド人曰く、「この宇宙のいのちはすべて、つながっている。だから、輪廻するのも地球とは限らない」と。

なるほど、言われてみれば確かにその通り。いのちが地球にとどまるものではないならば、他の惑星に生まれ変わることだってある。

想像した瞬間、気持ちが宇宙に放たれました。

Profile

松本紹圭
東京神谷町・光明寺の僧侶。
東京大学を卒業後、僧侶になり、その後、インドでMBAを取得するといった、異色の経歴を持つ。最新刊『こころを磨くSOJIの習慣』（ディスカバートゥエンティワン）ほか、著書も多数。
朝、お寺に集まり、お経を読み、境内を掃除し、対話をする”テンプルモーニング”も人気。開催日の詳細はツイッター（@shoukeim）にてチェックを。