Life style今日も一日おつかれさま
いつも割烹着でお寺のお手伝いをしてくれるお婆さまが、晴れ着でお寺に来てくれました。都心の美術館で開かれる書道の展覧会に入選したので、観光がてら会場に行ってくるということ。
「書道は五十の手習いで始めたんだけど、なぜかこの年まで続いたんだわ」
子育てが終わった頃にはじめて毛筆を取り、ご家族の介護の合間にも半紙を広げていたということです。
日々の忙しさの中でも、心静かな時間を持つことができること。たとえ年を経て身体が動きにくくなっても、積み重ねることができること。
学ぶこと、楽しむことは時間を味方につけることができるのだと思いました。
Profile
木原祐健
(きはら ゆうけん)
東京神谷町・光明寺の僧侶。2005年に光明寺のお寺カフェ「神谷町オープンテラス」の立ち上げに加わり、ご縁に導かれ僧侶となる。お寺カフェの「店長」として来訪者のおもてなしを担当し、お寺や福祉施設などで傾聴活動を行う。趣味はカフェ巡り。著書に『神谷町オープンテラスのおもてなしお寺スイーツ12ヶ月』(河出書房新社)など。