Life style今日も一日おつかれさま

【お坊さんにお悩み相談】家族に心ない言葉を浴びせてしまうのをやめたい

何気ない毎日の中でも、仕事や家族、子育て、人間関係など、なんだかモヤモヤしてしまう「お悩み」は湧いてくるもの。そこで、今回は「今日も一日おつかれさま」のコーナーで、ご執筆いただいている僧侶のみなさまに、お悩みを解決するためのヒントをいただきます。

事前にご応募いただいたお悩みに、3人の僧侶がお答え。
先週の三宅さんに引き続き3週目をご担当いただくのは、日蓮宗法源寺・林應寺住職。お寺での朝掃除の会「テンプルモーニング」を全国に広めるために活動中の横山瑞法(よこやま ずいほう)さん。

3週に渡ってお届けしてきましたこの企画、今回でいよいよ最後のお悩み相談となります。
先行き不安なこの時代に生きる私たち。みんな同じ悩みではないけれど、ひととき、心をほぐすきっかけになれば幸いです。

〜 お悩み 〜

やめたいと思っているのに、家族に心ない言葉を浴びせてしまいます。

頭に来ると、家族に心ない言葉を吐き捨ててしまいます。もう二度としない、そう反省しても、一年間に2-3回繰り返してしまいます。 5歳の息子、3歳の娘、お腹に5月に産まれる予定の子どもがいます。 子どもたちにも悪影響なのと、自分が情けなくて辛いので辞めたいです。ご助言お願いします。

Cheese cakeさん 32歳



〜 お悩み解決のヒント〜

「世の中は思い通りにいかないもの」と、頭の片隅に置いて。

カーッと怒って心ない言葉を口に出してしまうのが、1年に2−3回ってとても少ないと思います。私よりよっぽど少ないです(笑)
そんな私がアドバイスをするのはどうかとも思いますが、仏教の視点から少しアドバイスさせていただきます。

頭にくる時って大体決まっていると思います。「自分の思った通りにならない時」ではないですか。どうでしょうか?仏教ではこの世の全ては思い通りにならないものだと教えます。しかし、私たちはその事をきちんと理解できていません。本来、思い通りにならないものを思い通りにしたいと考えてしまうので、実際に思い通りにならないことに直面した時「カーッ」となってしまうのです。頭で分かっても、ココ(胸に手を当てながら)で分かっていないのです。

ではどうすればいいか。世の中は思い通りにならないということを、人生の教訓として頭の片隅に置いておくことをお勧めします。ネガティブなこととしてではなく、ありのままの本当の事のこととして置いてあげてください。もし、心無い言葉が口から出てしまったらそのことを思い出して反省してください。そして、きちんと反省したら自分自身の過ちを許してあげてください。
その自分自身を許す心を養っていくことが、きっと年に数回を減らしていくことに繋がるのだと思います。3人のお子様の健やかな成長をお祈り申し上げます。


お答えいただいたのは…

横山瑞法
(よこやま ずいほう)

1981年生。山梨県南アルプス市にある日蓮宗法源寺・林應寺住職。祖母、妻、3人の子どもと暮らす。趣味はキャンプ・アウトドア。お寺での朝掃除の会「テンプルモーニング」を全国に広めるために活動中。山梨県の超宗派僧侶のグループ坊主道に所属し、多職種の人たちや学生と共に活動する一般社団法人SOCIAL TEMPE理事を務める。
Instagram:@zuiho.yokoyama


横山さんを含めた、僧侶のみなさんによるリレー連載『今日も一日おつかれさま』は、毎週、月曜日・木曜日・日曜日の22:00に更新しています。一日の終わりに読むと、肩の荷がふっと降り、スイッチをオフにできます。こちらも併せて、ぜひご覧ください。

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