Life style今日も一日おつかれさま
関西の農家の方とお話をしたとき、「裏山の筍がうまい」という話になりました。朝採りの筍はアクが殆どなく、穂先はお刺身のように柔らかいそうです。
「ご馳走ですね」と言うと、「いやいや自然のものやから」と。
私はそれを聞きながら、「ご馳走」の語源を思い出しました。「ご馳走」とは客人をもてなすために馬を走らせ食材を調達し、労力と心を尽くして作られるものなのだと。
また、考えを進めてみれば、どんな食べ物もご馳走です。労力をかけて作られ、運ばれ、自分のもとにやってきたものです。また、そこにある食材の命をいただいて、私達は生きていくことができます。
明日も「いただきます」と「ごちそうさま」を大切に。
Profile
木原祐健
(きはら ゆうけん)
東京神谷町・光明寺の僧侶。2005年に光明寺のお寺カフェ「神谷町オープンテラス」の立ち上げに加わり、ご縁に導かれ僧侶となる。お寺カフェの「店長」として来訪者のおもてなしを担当し、お寺や福祉施設などで傾聴活動を行う。趣味はカフェ巡り。著書に『神谷町オープンテラスのおもてなしお寺スイーツ12ヶ月』(河出書房新社)など。