あたたかさの秘密

先日、脳科学者の方とお話をする機会がありました。そのときの話題は「オンラインで話すことと、会って話すことの違い」でした。

会話の中では「人間味」「話した感じ」など様々な違いが出てきました。その違いの元になっているのは皮膚の感覚であるそうです。

私達の皮膚は、無意識のうちに空気の振動や温度を感じます。音楽を聴くときは耳だけでなく、皮膚でも音を感じます。手に触れたお茶があたたかいと、気持ちまでほっとします。皮膚で感じる情報は目には見えないけれど、大きな役割を果たしているそうです。

この連載での皆さんとのやりとりも、オンラインで文字だけですが、心地よいあたたかさを少しでもご提供できればいいなと思います。

Profile

木原祐健
（きはら ゆうけん）
東京神谷町・光明寺の僧侶。2005年に光明寺のお寺カフェ「神谷町オープンテラス」の立ち上げに加わり、ご縁に導かれ僧侶となる。お寺カフェの「店長」として来訪者のおもてなしを担当し、お寺や福祉施設などで傾聴活動を行う。趣味はカフェ巡り。著書に『神谷町オープンテラスのおもてなしお寺スイーツ12ヶ月』（河出書房新社）など。