Life style今日も一日おつかれさま

その人の歌を大事に聴く

9月2日の三宅さんの記事に、「繰り返し話すってどうしてだろう」という記述がありました。ご年配の方のお話とアーティストの曲を比較し、「繰り返されるのはその人にとって大事なものを表している」というお話でした。

私も同様のことを考えておりました。傾聴などで何度も同じ話をお伺いすることがあるものです。以前は「前にも聞いた」と思ってしまっていたのですが、しだいに「人生の大事なことだから何度も出てくるのではないか」と思うようになりました。

歌で言うならばサビのように、心の中に残った大事なことは何度も繰り返しながら声に出ていくものなのでしょう。その人の歌をできるだけ大事に聴き、ともに味わうことができればと思います。


Profile

木原祐健
(きはら ゆうけん)
東京神谷町・光明寺の僧侶。2005年に光明寺のお寺カフェ「神谷町オープンテラス」の立ち上げに加わり、ご縁に導かれ僧侶となる。お寺カフェの「店長」として来訪者のおもてなしを担当し、お寺や福祉施設などで傾聴活動を行う。趣味はカフェ巡り。著書に『神谷町オープンテラスのおもてなしお寺スイーツ12ヶ月』(河出書房新社)など。