花の色が違うように

前回は色についてのお話をしましたが、『阿弥陀経』というお経にも印象深い色の描写が出てきます。

浄土（仏様の世界）にある池には青、黄、赤、白の蓮の花が咲いています。青い花は青く、黄色い花は黄色く、赤い花は赤く、白い花には白く光を放ち、それぞれ清らかでかぐわしい香りを放っています。

花の色が違うように私達に備わる個性も異なります。自分自身も、周りの人も、その個性を大事に認め合い、輝いて生きていく。そんな世界に少しでも近づいていければと思うのです。

Profile

木原祐健
（きはら ゆうけん）
東京神谷町・光明寺の僧侶。2005年に光明寺のお寺カフェ「神谷町オープンテラス」の立ち上げに加わり、ご縁に導かれ僧侶となる。お寺カフェの「店長」として来訪者のおもてなしを担当し、お寺や福祉施設などで傾聴活動を行う。趣味はカフェ巡り。著書に『神谷町オープンテラスのおもてなしお寺スイーツ12ヶ月』（河出書房新社）など。