Life style今日も一日おつかれさま

案じられている自分に気付く

『亡き人を案ずるわたしが 亡き人から案じられている』(お寺の掲示板より)

「良い事がありますように! と、お願い事をした人はいるかな?」仏様の前で手を合わせる子ども達に、そう尋ねることがあります。

手をあげる子もいる中、「でもね、この仏様はみんなの願いをかなえるのではなく、みんなと仲良くしていますか? お父さんお母さんのお話を聞いていますか?と、逆にみんなに願っておられるよ」と伝えます。

阿弥陀如来(浄土真宗のご本尊)はそういう願いをもっている仏様だからです。

仏様(亡き人)の前で、仏様(亡き人)の声に耳を傾けてみること。そして案じられている自分に気付くこと。

そんな習慣を身につけてもらえればと、思っています。


Profile

長野 文
(ながの あや)
長崎県正法寺 坊守(住職の配偶者)、真宗大谷派僧侶。お寺や仏教のことを、「今」生きる方に伝えるべくさまざまな方法で発信中。最近は、「行いがわたしを導く時間 」というお寺ならではの作業を、楽しみながら学んでいくワークショップ形式の活動に取り組み中。