名前があって。そこに願いがあって

お寺でお墓の掃除をしていると、色々なお名前を目にします。

お墓には法名（一般的には戒名、仏様のお弟子さんとしていただく名前）や俗名（ご生前の名前）、お亡くなりになった日にちなどが刻んであります。私の場合、法名は「祐健」で、俗名は「健」となります。

俗名にはその方が生まれた時のご両親がこめた願いが現れるような、法名には、その方が生きてきた姿をイメージされるような、文字が使われるようです。

どんなお名前にも、大事な願いがこめられています。これを読んでいるあなたも、大事な願いとともに名づけられ、生きてこられたのだなと思います。

Profile

木原祐健
（きはら ゆうけん）
東京神谷町・光明寺の僧侶。2005年に光明寺のお寺カフェ「神谷町オープンテラス」の立ち上げに加わり、ご縁に導かれ僧侶となる。お寺カフェの「店長」として来訪者のおもてなしを担当し、お寺や福祉施設などで傾聴活動を行う。趣味はカフェ巡り。著書に『神谷町オープンテラスのおもてなしお寺スイーツ12ヶ月』（河出書房新社）など。