Life style今日も一日おつかれさま

家庭料理はおいしくなくてもいい

これは料理研究家・土井善晴さんの言葉です。家庭料理の極意を伝えてきた方の、一見矛盾したような言葉ですが、私はこの考えにとても救われました。

日々十分な時間をかけられず、新鮮な食材だけを使えるわけでもない家庭料理は、プロの料理と分けて考えないと苦しむだけです、という至言です。

前回のエッセイで「久しぶりにお手紙を書いた」と書きましたが、実はその送り先は土井善晴さんでした。もうすぐ土井先生と「食事と仏事」をテーマにしたフォーラムを開催します。

次のエッセイでは実際にお会いしてお聞きしたお言葉を、読者の皆さんにお伝えしたいと思っています!


Profile

長野 文
(ながの あや)
長崎県正法寺 坊守(住職の配偶者)、真宗大谷派僧侶。お寺や仏教のことを、「今」生きる方に伝えるべくさまざまな方法で発信中。最近は、「行いがわたしを導く時間 」というお寺ならではの作業を、楽しみながら学んでいくワークショップ形式の活動に取り組み中。