Life style今日も一日おつかれさま
庭の草取り中、昨年根付かなかったミントが増殖しているのを見つけました。
根付いた嬉しさと共に、周りに茂っている雑草と何が違うの? という思いがよぎり、複雑な感情に。香りの有無はあれ同じ緑色の葉。でも雑草は分別する私。
実は「分別」という言葉は元々仏教用語で、「ふんべつ」と読みます。“ふんべつ”とは煩悩が起こる原因で、“ふんべつ”による固執が悩みを生み出すのだと説きます。
そんな教えを思いながらも、やっぱり私は雑草だけを抜きました。“ふんべつ”をやめられない自分を少し笑って。
ただ、雑草の見え方がこれまでとはちょっと違います。こんなことの繰り返しが仏教徒として暮らす、ということかもしれません。
Profile
長野 文
(ながの あや)
長崎県正法寺 坊守(住職の配偶者)、真宗大谷派僧侶。お寺や仏教のことを、「今」生きる方に伝えるべくさまざまな方法で発信中。最近は、「行いがわたしを導く時間 」というお寺ならではの作業を、楽しみながら学んでいくワークショップ形式の活動に取り組み中。