地獄はどこにある

友達に誘われて、「地獄VR」という催し物に行ってきました。私は「VRで地獄旅行！ 気になる！」という興味本位で参加したのですが……。

お寺の本堂に集まり、お坊さんによる説明のあと、VRゴーグルを掛けます。かわいい妖怪に案内されて、仏教の説く死後の様々な世界を覗いていきます。

修羅、餓鬼、地獄…どれも少々コミカルですがだいぶ痛そう。地獄を眺めている私に、閻魔大王が問います。

「お前はどう生きてきたんだ？」

はっと目が覚め、VRプログラムが終了。お坊さんのお話を聞いて心を静めたあと、皆で法要を行います。

お話の中の「地獄も仏も私達の身の中にある」という言葉が印象的で、大事な方々への反省と感謝を新たにした一日でした。

Profile

木原祐健
（きはら ゆうけん）
東京神谷町・光明寺の僧侶。2005年に光明寺のお寺カフェ「神谷町オープンテラス」の立ち上げに加わり、ご縁に導かれ僧侶となる。お寺カフェの「店長」として来訪者のおもてなしを担当し、お寺や福祉施設などで傾聴活動を行う。趣味はカフェ巡り。著書に『神谷町オープンテラスのおもてなしお寺スイーツ12ヶ月』（河出書房新社）など。