臘八摂心（ろうはつせっしん）

お釈迦さまが悟りを開かれた成道会（じょうどうえ）を12月8日に迎えるために、禅の修行道場では12月1日の午前3時半から7日深夜まで、通常の読経を行わず、寝食も最低限にしてひたすら坐禅をする「臘八摂心（ろうはつせっしん）」という厳しい修行が開かれます。

私が暮らすお寺の坐禅会も、悟りを開かれる前に召し上がったという乳粥を、12月に精進料理で再現して提供していました。

そろそろお粥を食べられんかなぁ……。そんなお声を最近いただきます。

コロナが安全になったらまたお支度させていただきますからね、それまで楽しみに待っていてくださいね。

Profile

早坂宏香
（はやさかひろか）
曹洞宗 正壽寺 寺族（ji zoku・住職の配偶者）。お寺の暮らしで出会ったことを綴るイラストコラム「お寺暮らし画帖」を2010年から毎月１作発行中。2013年曹洞宗准教師資格を取得し、自坊の坐禅会では四季を感じる季節のお粥を提供するなど、絵と食をテーマに「私たちの毎日にある禅のおしえ」を提案している。趣味は半身浴・読書・美術館の椅子でぼんやりとする時間。
正壽寺Instagram: @thezen_shoujuji