ただ見守る難しさ

横山家では、小さい頃から子どもに料理をさせる習慣があり、私も小さい頃から台所に立っていました。親になって、私も子ども達と一緒に料理をしています。

しかし、危なっかしい手つきを見ていると、どうしても先回りして口を出したり、手伝ったりしてしまい、結局ほぼ私がやってしまうなんてことも……。

以前に読んだ『ケアの本質』という本の中で、大切なケアの形の一つとして「失敗を見守る」ことが挙げられていました。失敗をただ見守る、というのは、親心としてはなかなか難しいものです。

しかし、人は皆失敗してそれを糧に成長するもの。

あれこれ「言いたい」「やりたい」思いをグッと堪えながら、小さな手を見守っています。

Profile

横山瑞法
（よこやま ずいほう）
1981年生。山梨県南アルプス市にある日蓮宗法源寺・林應寺住職。祖母、妻、3人の子どもと暮らす。趣味はキャンプ・アウトドア。お寺での朝掃除の会「テンプルモーニング」を全国に広めるために活動中。山梨県の超宗派僧侶のグループ坊主道に所属し、多職種の人たちや学生と共に活動する一般社団法人SOCIAL TEMPE理事を務める。
Instagram:@zuiho.yokoyama