Life style今日も一日おつかれさま
ただ天水の碧色のみを見る。
「ただ空と海を見るだけだった」(空海 訳は加藤精一による)
平安時代の僧であり、優れた詩人でもあった空海が、決死の覚悟で乗り込んだ船が嵐に巻き込まれ、散々な目にあったことを訴える書状の中の、ほんの一節を抜き出しました。
来る日も来る日も、空と海の碧色しか見えない日々は、本当に絶望的で大変だったと思うのですが……。
ここだけ取り出すと、詩のような美しさを感じて、うっとりしてしまいます。
Profile
玉置真依
(たまき しんえ)
北海道余市郡仁木町・仁玄寺の副住職。京都大学大学院教育学研究科の修士課程を修了したアラサー女子。宗派の垣根を超えた僧侶の自主研修会「てらつな」立ち上げメンバー。プライベートでは、“大切な人と死別した子ども”を支える市民団体「グリーフサポートSaChi」のスタッフも勤める。趣味は、御朱印集め。仁玄寺ホームページはこちらから(お参りの記録共有サイト「ホトカミ」内)