Life style今日も一日おつかれさま

「身(み)、自ら(みずから)これをうくるに、たれも代わる者なし」

初めて新型コロナウイルスに罹患しました。高熱や喉の痛みなどに苦しむ中で、表題の言葉が浮かびました。これはお経の言葉で、「身自当之(しんじとうし)無有代者(むうだいしゃ)」と書きます。

「どんな苦しみにあっても、それを引き受けていくのは自分自身で、他に代わる者はいない」

思い出したところで楽になるの? というような意味です(笑)。

でも不思議なもので「むうだいしゃ むうだいしゃ」と頭の中で繰り返していると、諦めの境地のような心境に……。

逃げるより納得する方が、楽になることってあるのかもしれませんね。


Profile

長野 文
(ながの あや)
長崎県正法寺 坊守(住職の配偶者)、真宗大谷派僧侶。お寺や仏教のことを、「今」生きる方に伝えるべくさまざまな方法で発信中。最近は、「行いがわたしを導く時間 」というお寺ならではの作業を、楽しみながら学んでいくワークショップ形式の活動に取り組み中。