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宮商(きゅうしょう)和(わ)して自然(じねん)なり

タイトルは鎌倉時代の僧侶、親鸞が書いた「和讃」という詩の一節です。

「宮」と「商」は、雅楽などで使われる東洋の音階の一種。それぞれハ長調の「ド」と「レ」に相当します。この二つの音を同時に鳴らすと、隣り合った音のためか不協和音を発してしまいます。

ところが、不協和音を出す音同士がそのままでハーモニーを響かせる世界がある。タイトルの和讃にはそんな意味がこめられています。

「この人とは合わないな」と思う方がいらっしゃるかもしれません。

しかし、あなたもその方も、大事な個性を備えています。なかなか難しいことですが、お互いの個性を活かし合える関わり方が見つかればいいな、と思います。


Profile

木原祐健
(きはら ゆうけん)
東京神谷町・光明寺の僧侶。2005年に光明寺のお寺カフェ「神谷町オープンテラス」の立ち上げに加わり、ご縁に導かれ僧侶となる。お寺カフェの「店長」として来訪者のおもてなしを担当し、お寺や福祉施設などで傾聴活動を行う。趣味はカフェ巡り。著書に『神谷町オープンテラスのおもてなしお寺スイーツ12ヶ月』(河出書房新社)など。