身体と心で伝え合う振動

誘われて滑り込んだコンサート。

楽器から生まれた空気の振動を肌で受け取る感覚が新鮮で、そのうちに振動が心へ伝わって感動していました。

「身心一如」という禅の言葉があります。

体と心は一つですよという意味ですが、「身心」の語順から、身体へのアプローチをまっ先に想定していることがうかがえます。

身体を整え、息を整え、そして心を整えて行う、坐禅も、音楽鑑賞も、どちらも禅の一つということを体感したある日の午後でした。

Profile

早坂宏香
（はやさかひろか）
曹洞宗 正壽寺 寺族（ji zoku・住職の配偶者）。お寺の暮らしで出会ったことを綴るイラストコラム「お寺暮らし画帖」を2010年から毎月１作発行中。2013年曹洞宗准教師資格を取得し、自坊の坐禅会では四季を感じる季節のお粥を提供するなど、絵と食をテーマに「私たちの毎日にある禅のおしえ」を提案している。趣味は半身浴・読書・美術館の椅子でぼんやりとする時間。
正壽寺Instagram: @thezen_shoujuji