Life style今日も一日おつかれさま

ふりかえり、思い出される姿

今回も報恩講の話。報恩講では、お寺に「御絵伝(ごえでん)」という掛け軸を飾る習慣があります。

掛け軸には親鸞さんの生涯が絵物語として描かれています。それを見ながら(時にはお坊さんによる解説とともに)その生涯をふりかえります。

掛け軸の元絵は江戸時代に描かれたものですが、その絵を見ながら生涯をふりかえるとき、絵の中の親鸞さんは時を越えて私たちのもとにやってくるようです。

たとえば結婚式やご葬儀などで上映される映像を見るのと同じように、大切な人の在りし日の姿をうつし、思い出を呼び起こす役割を果たしています。

あなたが大切な人のことを心に浮かべるとき、どんなお姿を思い出しますか。


Profile

木原祐健
(きはら ゆうけん)
東京神谷町・光明寺の僧侶。2005年に光明寺のお寺カフェ「神谷町オープンテラス」の立ち上げに加わり、ご縁に導かれ僧侶となる。お寺カフェの「店長」として来訪者のおもてなしを担当し、お寺や福祉施設などで傾聴活動を行う。趣味はカフェ巡り。著書に『神谷町オープンテラスのおもてなしお寺スイーツ12ヶ月』(河出書房新社)など。