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100年前のファッションが今なお私たちを惹きつける。
「アール・デコとモード 京都服飾文化研究財団(KCI)コレクションを中心に」三菱一号館美術館にて開催中【読者プレゼントあり】

マドレーヌ・ヴィオネ イヴニング・ドレス 1929年春夏 京都服飾文化研究財団 撮影:畠山崇

1925年にパリで開催された装飾芸術の博覧会いわゆるアール・デコ博覧会から100年。こちらを記念して、日本各地でさまざまな展覧会が企画されています。中でも、10月11日(土)から三菱一号館美術館で開催中のアール・デコとモード 京都服飾文化研究財団(KCI)コレクションを中心に」展は、アール・デコ様式と当時のモードとの関係性、そして現代にもつながる女性の装いの変化にも焦点を当てた見応えのある内容。その見どころをお届けします。

さらに、今回は、本展覧会の魅力をより多くの方に感じていただきたく、AMARC読者のみなさまに抽選で「ご招待チケット」をプレゼント。感性を刺激し、心が動く瞬間をくれるアートの世界を、この秋、体験してみませんか? 応募フォームは記事の最後に。展示の見どころとあわせて、ぜひ最後までお楽しみください。

現代モードのめばえを
象徴するアーカイブたち

1920年代のフランスは、第一世界大戦が終結し、都市の文化が花開いた時代。この時代に世界に広まった装飾様式にちなみ、のちに「アール・デコ」と呼ばれるようになります。

新しいライフスタイルを楽しむようになった女性のモード(流行の服飾)も、新たな局面を迎えることに。それは、格段に活動的になった女性に見合った、現代的な装いの誕生。デコラティブだった服は簡素なシルエットになり、服飾小物や化粧道具は小型化し携帯できるように。そして、TPOに合わせた装いを楽しむという変化が見られるようになります。

こうした新しいスタイルは当時新進のクチュリエ(服飾デザイナー)たちが模索した現代性のイメージであり、今日にも受け継がれているもの。本展覧会では、世界屈指のファッションアーカイブである、京都服飾文化研究財団(KCI)コレクションの中から当時の、シャネル(CHANEL)やパトゥ(Patou)ランバン(LANVAN)など選りすぐりのドレスが約60点、服飾小物も展示され、アール・デコから現代モードにつながる変遷を、さまざまな角度からみることができます。

ファッションのシルエットとともに、
みせる身体のフォルムも変化

19世紀末から20世紀初頭は、流麗で有機的な曲線を特徴にもつアール・ヌーヴォーが隆盛しますが、当時のモードでは未だ身体をコルセットで造形し、レースやフリルを多く使ったドレスが主流でした。

それが、アール・デコ期になると直線的な服に変化。この方向性を明確に打ち出したのが当時のパリのクチュリエたち。彼らが提唱するモードに合わせ、下着のあり方にも変化が。コルセットは取り払われ、現代にもつながるブラジャーが登場し、膝下にまで裾が上がったスカートから見える脚には、薄い絹製のストッキングが合わされました。

その身体観の変化は当時の画家によって的確に描かれています。この展覧会では、その時代のファッションと芸術との関係性も楽しむ事ができます。

革新的なモードから
目が離せない

オートクチュール全盛期、アール・ヌーヴォーからアール・デコにモードの流行が変化し、シンプルなスタイルになっても、オートクチュールの技を凝らしたドレスが作り続けられました。

自由を謳歌するようになった女性たちは、旅も楽しみ、服飾小物や携帯小物にも変化が見られるように。

また、“リゾート”が当時の新しい生活様式の中に広がり、日焼けが裕福さのステータスシンボルに変わり、女性に幅広くスポーツも浸透していくようになります。こうした動きにいち早く反応したクチュリエたちが、自らのメゾンにスポーツ部門を開設することでスポーツウェアもより洗練したものになります。

アール・デコは1930年代に流行の終焉を迎えましたが、1960年代、そして2000年代にも当時のスタイルからインスピレーションを得たデザインが発表されています。アール・デコ期のモードは100年を経た今もなお私たちを惹きつけています。

生き生きと活動的に自由を楽しむ女性たちのファッションに加えて、アール・デコ期の絵画、版画、工芸品、資料類など合計310点もの展示は圧巻。この秋見逃せない「アール・デコとモード」展、ぜひ足をお運びください。

「アール・デコとモード」展
タイアップメニュー
10月11日(土)から
会期中限定で提供

素敵な作品とともに、心とお腹も満たす時間も!三菱一号館美術館併設のミュージアムカフェ・バー「Café 1894」では、「アール・デコとモード 京都服飾文化研究財団(KCI)コレクションを中心に」展の会期中限定で、展覧会にちなんだメニューが登場。気になるランチとデザートをご紹介します。

■タイアップランチ「Délices de la mode (デリス ドゥ ラ モード)」(前菜+メイン+パン+コーヒーor 紅茶) 2,800 円[販売時間 11:00~14:00(L.O.)]前菜:エビと季節野菜のテリーヌ風 メイン:鴨肉のロティ 赤い果実のソース 

1920 年代のパリでも食されていた伝統的なテリーヌやジビエ料理を現代風にアレンジ。メニュー名のモードDélices de la mode(デリス ドゥ ラ モード)には、流行の美味しさを召し上がっていただきたいという意味が込められています。前菜は、エビ、カリフラワー、玉ねぎ、大根、ビーツなど食感の違いを楽しめる食材をコンソメのジュレでまとめテリーヌ風に。メインには、ほどよいボリュームの鴨肉のロティにじゃがいものグラタンを添え、チェリーとカシスのソースでアール・デコ期の華やかさを演出しています。

■タイアップミニデザート「フルーツジュエル―ヴァニラビーンズ香るブランマンジェ」500 円[販売時間 11:00~14:00(L.O.)] ※ランチメニューをお召し上がりの方のみご注文いただけます

アール・デコのデザインが全盛期の頃に制作されたフルーツサラダ・リングにインスパイアされたミニデザート。季節のフルーツとブランマンジェをヴァニラの香りとともに。

 ■タイアップデザート「レッドベルベットケーキと赤い果実」 1,550 円[販売時間 14:30~16:30(L.O.)]

展覧会の出品作品の中で印象的な赤いドレスをイメージしたデザート。フロマージュクリームを挟んだレッドベルベットケーキが主役の一品です。カシスのシャーベットをトッピングすることで、一色でまとめた色合いを多彩な味わいを楽しめます。

展覧会概要
「アール・デコとモード 京都服飾文化研究財団(KCI)コレクションを中心に」

会期:2025年10月11日(土)〜2026年1月25日(日)
会場:三菱一号館美術館(東京都千代田区丸の内2-6-2)
開館時間:10:00〜18:00
観覧料:一般 2,300円、大学生・専門学校生 1,300円、高校生 1,000円

※1月2日(金)を除く金曜日、会期最終週の平日、第2水曜日は20:00閉館
※入館はいずれも閉館30分前まで
※休館日:月曜日(祝日・振替休日除く)、12月31日(水)、1月1日(木・祝)
※トークフリーデー(10月27日(月)、11月24日(月・振)、12月29日(月))および1月19日(月)は開館
※障害者手帳の所持者は観覧料半額、付添者1名までは無料

詳細はオフィシャルWEBサイトを参照ください

Café 1894
明治期(1894 年)に銀行営業室として利用された空間を復元したミュージアムカフェ・バー。クラシックな趣と、2層吹き抜けの高い天井が人気のお店です。

【限定メニュー提供期間】
2025年10月11日(土)〜2026年1月25日(日)

所在地:東京都千代田区丸の内 2-6-2 三菱一号館美術館 1F
営業時間:11:00~23:00
ランチタイム 11:00~14:30(L.O.14:00)
カフェタイム 14:30~17:00(L.O.16:30)
ディナータイム 17:00~23:00(L.O.22:00)
休業日:不定休 ※最新の営業時間はWEBサイトをご確認ください。
電話番号:03-3212-7156 ※各営業時間帯でご予約可。詳細は WEB サイトをご確認ください。


AMARC読者のみなさまへ
「アール・デコとモード 京都服飾文化研究財団(KCI)コレクションを中心に」
ご招待チケット(ペア)を限定数プレゼント!

時を超えて輝く服や装飾の数々を、ぜひ間近で。本展覧会のご招待チケット(ペア)を抽選でプレゼントいたします。下記フォームより、ふるってご応募ください。

応募フォーム:こちらからご応募ください
応募期間:2025年10月15日(水)正午〜2025年10月21日(火)PM23:59まで
招待チケット:ペアチケット(2名分)を限定数プレゼント

※ご応募者多数の場合、抽選となります。ご当選された方にのみ、10月末までにご招待チケットをAMARC編集部からお送りします。