体力がつくと何事にも積極的になれるように、「肌力」が高まると、人生をおおらかに楽しめるようになります。肌力とは、素肌そのものが、より魅力的になろうとする力。自分の肌のクセを知り、自分に合った方法で基礎力を鍛える。揺るぎにくい「強さ」を手に入れれば、年齢にもストレスにも、たまの不摂生にも怯える必要はありません。
そこで本特集では、3回にわたり、芯のある美しさを備えた素肌美人のライフスタイルをのぞき見。肌力アップのために日々実践しているルーティンを紹介してもらいます。
今年4月、42年にわたり第一線で活躍してきたヘアメイクアップアーティストのキャリアに幕を引き、ビューティ・ライフスタイル・デザイナーとして再出発を果たした藤原美智子さん。誰に対しても気負わず、よく笑い、常に何かに好奇心を向け輝いている。前向きな強さとふわりとした柔らかさが共存するその美しさは、どう育まれたのでしょう? “肌力”を高めるために必要なのは「まっとうな生活」だと藤原さんは言います。「とはいえ、きちんとしようと頑張り“すぎない”こと。体に良いと言われる食材が体質的に合わない人もいるし、摂り過ぎれば害にもなる。心地よさの基準は人それぞれで、年齢や環境によって変化します。自分にとって丁度いい“ほどほど”と“バランス”を見つけられれば、肌に良い生活=最高に心地よい生活になるはずです」。
MY ROUTINE #01
早寝早起き
「昔は、完全なる夜型人間だった」という藤原さんが、22時に寝て5時に起きる朝型生活へシフトしたのは46歳の時。「撮影後の疲れた頭で深夜に書いた原稿を翌日書き直す。そんなことが何度か続いて一念発起。私にとっては友人との夜遊びも大きな楽しみだったのでライフスタイルを変えるのは少し不安だったんですが、あの時変えられて本当によかった」。頭も気持もクリアな状態で“やるべきこと”が捗るのはもちろん、体を動かす欲求が自然に生まれ、食事の好みが無理なくナチュラル志向になるなど、朝型生活は生活のあらゆる面で変化のきっかけになったそう。「陽が昇る前の世界って“青い”んです。その独特の空気感の気持よさを知ってからは、目覚ましをかけなくても目が覚めるように。とにかく毎日が心地よくて、これが人として正しいことなんだろうなと感じています」。
MY ROUTINE #02
週2回のバレエ
「20年近く続けたストレッチの成果でかなり体が柔らかくなり、3年前に満を持してバレエを習い始めました。バレエは、動きながら体を調整していく感じ。1回でも多く練習すれば、その分だけ体が深く動かせるようになるのが楽しくて、できることなら毎日レッスンに通いたいくらい」と笑顔を弾けさせる。「血流の良さは美肌づくりに欠かせない要素」だと熟知している藤原さん。運動は常に心がけてきたものの、これほど夢中になったのはバレエが初めてだそうです。「大人になっても成長できる——。それを実感できることが、やみつきになったいちばんの理由かもしれません」。
MY ROUTINE #03
自然&都会の2拠点生活
「自然なツヤを湛えた素肌が理想です。年齢を重ねればハリが衰えシワができてしまうのは仕方がない。でも、健康的なツヤ感はいつまでもキープできるし、いつでも取り戻すことができます」。そして、そのツヤを生み出すのは “ライフスタイル以外にない”というのが、藤原さんの辿り着いた結論。14年前に靜岡県下田市にセカンドハウスを建て、東京との2拠点生活をスタート。「都会のスピード感と、海辺でゆったりと過ごす時間。その“どちらもある”というのが、今の自分にしっくりくると感じています」。体と心に心地よい刺激を感じて暮らす。いきいきと輝く若々しさの秘訣は、自分の心地よさにまっすぐに生きることにあるようです。
美のルーティンにプラスする
MY SKINCARE CHOICE
庭いじりを楽しむための
“本気のハンドケア”
人の顔に触れるメイクアップアーティストという職業柄「コップひとつ洗うにもゴム手袋は必須。友人宅に食事に呼ばれたらゴム手袋持参で伺う」ほど、ハンドケアに気をつかってきたそう。下田&東京での菜園仕事で手を酷使するようになり、より本気でケアに力を入れたいと思っていた時に出会ったのがリアのハンドクリーム。「しっかりしたクリームに見えるのに、伸ばすと水みたいに軽やかにほどけていく不思議なテクスチャー。かなり時間が経ってから触ってもしっとり潤っているのを実感できるのに、塗っているのを忘れるほどサラサラ。ヌルつきやベタつきがないので、家事にも仕事にもストレスフリーで取りかかれる点も優秀」。
今回、全3回の連載を通じ3人3様の“肌力磨きルーティン”を拝見して印象的だったのは、誰ひとりとして「特別なこと」はしていないことでした。大切にしているのは、栄養、睡眠、血流といった、ごく基本的なこと。3人ともに求めているのは、うわべではない、体の中=細胞レベルの健やかさなのだと感じました。体の声を聞き、自分を慈しみ、律し、鍛え、時には甘やかす大らかさも忘れない。“肌力”は「どう生きているか」の鏡なのかもしれません。
PHOTOS(MODEL) / MARIE ISHIHARA (FORT)
HAIR&MAKE-UP / SHIORI NAGATA (Nous)
EDIT & TEXT / KYOKO INOU
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※所要時間は1時間程度を予定しております。
【開催方法】
オンライン
※「Zoom」アプリを使ったオンラインレッスンになります。
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【お問い合わせ先】
lapis株式会社
TEL:0120-273-533