11月18、19日の2日間、『手、頭、心を動かす「学びの秋」』と題したワークショップ&セミナーを東京で開催しました。リアルやオンラインでご参加くださったみなさま、ありがとうございました!
本記事では、11月19日に開催した4つのセミナーのうち、3つをリポート(最後の1つは明日UPの後編でお届けします)。「今、学びたいこと」をギュッと詰め込んだ、濃密なセミナーの様子をダイジェストでお楽しみください。
「学びの秋」セミナー概要
様々な分野のプロフェッショナルを講師としてお招きし、バラエティ豊かにお届けしました。
■産婦人科医 対馬ルリ子先生
「女性の健康の“守り神”『女性ホルモン』と賢く付き合う方法」
■美容ジャーナリスト 天野佳代子さん
「天野流 “幸せ顔”になるメソッド30」
■フリーアナウンサー堀井美香さん
×AMARC編集長 大草直子
「10年単位で考えるキャリアと子育て。50歳からの人生設計」
■AMARC編集長 大草直子 presents
アパレルミニコンテンツ
>>こちらは明日UP予定の<後編>でリポートをお届けします。
産婦人科医 対馬ルリ子先生
女性の健康の“守り神”
『女性ホルモン』と
賢く付き合う方法
思春期から老年期まで、女性のライフサイクルは多種多様。ライフステージによって健康問題も変化します。そんな女性の体の仕組みを知り、女性の“守り神”とも言われる「女性ホルモン」とどのように付き合っていくべきかを、対馬ルリ子先生にお話しいただきました。
女性ホルモンは「お守り」
女性の体は、2つのホルモン――エストロゲンとプロゲステロンに支えられながら、変化していきます。これらのホルモンは、脳ホルモンの司令系統と脳全体の働きに影響を与えるので、女性ホルモンの変動は心身の変調を招きやすいといわれています。
さらに、男性ホルモンは徐々に減少していくのに対し、女性ホルモンは閉経前後で急激に減少します。女性ホルモンがある年齢、ない年齢の境目は50歳がひとつの目安。対馬先生いわく、「⼥性は⼥性ホルモンの荒波に乗りながら、仕事や⼦育をしている」のだそう。
現代女性が抱えるリスク
実は、働く女性の9割は、栄養素が不足しているのだとか。それは今に始まったことではなく、終戦時より飢餓状態にある、といわれています。というのも、女性も働くことが主流となり、仕事が忙しいときには食事を外食やコンビニで済ませたり、ときには食べないことも。そんな生活を繰り返すことで、栄養不足になっているのです。特にタンパク質とビタミン、ミネラルが不足しがちだそう。
充分な栄養素が摂れていないことに加え、女性ホルモンは加齢とともに減少する。その事実を知り、きちんと対策をとることが大切です。
更年期の悩みは多彩
月経の乱れ、のぼせ・発汗、めまい・動悸、イライラ、頻尿、むくみなど、プレ更年期から更年期、そしてポスト更年期は女性の体に様々な不調をもたらします。この症状がひどくなり、日常生活に支障が出る状態を「更年期障害」といいます。
しかし、ヘルスリテラシーを高めて適切な対処をすることで、生活や仕事のパフォーマンスへの影響を軽減することができると、対馬先生はいいます。
GMSとは?
GMSとは、「閉経関連尿路生殖器症候群」の略。閉経に伴う、外陰・膣の萎縮変化及びそれに伴う不快な身体症状をさし、中年以上の半数以上の女性に影響を与えるといわれています。
その原因は骨盤底筋のゆるみ。これまでは「老女のとるに足らない悩み」程度にしか認識されていなかった症状ですが、今は成熟期女性の“QOL(Quaqlity Of Life=生活の質)”を脅かす重大な疾患として世界的にも認知されています。
快適な人生を送るために
まずは、かかりつけ医を見つけ、常に相談できる相手をつくること。そして、フェムテック(女性が抱える健康の課題をテクノロジーで解決できる製品やサービスのこと)を活用したり、低容量ピルや漢方薬などメディカルケアを取り入れるという選択肢も。
まずは体の仕組みを知り、それぞれの変化に対する対処方法(選択肢)を学ぶこと。そして、我慢するのではなく、自分を大切に、労うことを意識しながら、健やかで快適な人生を送って欲しいと、対馬先生はお話しされていました。
美容ジャーナリスト 天野佳代子さん
天野流 “幸せ顔”になる
メソッド 30
美容ジャーナリストの天野佳代子さんいわく、“幸せ顔”とは、「笑顔が似合う顔=内側から発光しているようなツヤのある肌 」 のこと。年齢を重ねるとどうしても肌はしぼんできます。すると顔に影ができて“不幸顔”になりがち。
そこで本セミナーでは、“奇跡の66歳”として注目を集めている天野さんならではの“幸せ顔”を作るメソッド30を伝授いただきました。スキンケア、インナーケア、そしてメイクアップと、微に入り細に入りお話しくださったので、今回は、その中から4つピックアップしてご紹介します。
メイクアップ編では、天野さんが信頼を寄せているヘア&メイクアップアーティストの広瀬あつこさんにもご登壇いただき、そのテクニックを披露いただきました。
#01
秋冬のスキンケアが
未来の肌を決める
過酷な日差しと紫外線に晒された夏。肌が疲れ切っている状態のまま、秋に突入すると、乾燥と寒さでさらなる負担が肌にかかり、「老けのスイッチ」が入ってしまいます。つまり、肌が疲れ切っている秋冬こそ、丁寧なケアが大切。今、頑張ることで「美肌のスイッチ」が入り、老けの速度を遅くすることができるのだそう。
#02
化粧水はとにかく「たっぷり」と
化粧水はとにかくたっぷり使うこと! いくら高価なものを使用していても、少量しか使わないと、 せっかく入っている成分が生かされません。それなら、もったいないと感じない価格の化粧水をたっぷり使ったほうが、肌には断然いいと、天野さんはいいます。
おすすめの付け方は
①手のひらに出して化粧水をあたためる
②上をむいて、肌を引き上げるようにしながら馴染ませる
自分の手で、「肌を引き上げる癖」をつけることで、たるみを防ぐことができるのだとか。化粧水だけでなく、乳液や美容液もこの方法で塗布して。
そして、首もしっかり保湿を。皮膚が薄く、年齢が一番出るのが首。顔につけた余りではなく、首に顔がもうひとつあると思って、顔と同じくらいの量を首に塗布するのも忘れずに。
#03
アイラインは
インラインを含め3箇所に
大人こそ、アイラインはマスト、と断言する天野さん。というのも、年齢を重ねると、まぶたがかぶさり、目が小さく見えがちだから。ただ、目の端から端まで太く入れたり、昔懐かしい”囲みメイク”はNG。逆に目が小さく見えてしまいます。そこで、今回は、主張は強くないけれど、「元々目が大きかった?」 と錯覚するようなアイラインの描き方を教えていただきました。
用意するのは、ジェルアイライナーとリキッドアイライナーの2本。
①上まぶたのまつ毛とまつ毛の隙間を埋める
まずは、メイク落ちの原因になる、まつ毛の生え際の脂を軽く綿棒で拭います。そのうえで、リキッドアイライナーでまつ毛の間をちょんちょんと埋めていきます。この時、もう片方の手でまぶたをグイッと上げると描きやすくなります。
②まつ毛の際全体を埋める
①と同じリキッドアイライナーで、まぶたとまつ毛の生え際ギリギリを、目頭から目尻まで塗っていきます。多少ガタガタしていても大丈夫!
③目尻を伸ばす
鏡を真正面に置いたうえで、同じくリキッドアイライナーで目尻にラインを引きます。長く描き過ぎず、自然と目の幅が広くなったように見えるくらいがベスト。
④粘膜にインラインを引く
ジェルライナーで上まぶたの粘膜部分にラインを引きます。いわゆるインラインです。インラインは、黒目の幅より少し広く塗るのがポイント。
この4つのステップを踏むことで、確実に黒目が大きく見えるようになります。黒目と顔の比率が変わると、小顔効果も期待できるのだとか。アイライナーはどちらも、瞳の色に近いものを選んで。天野さんのおすすめは、ルミアグラスのスキルレスライナーと、セルヴォークのイラボレートジェルアイライナーの2本。
#04
年に2本はリップを買おう
同じリップを、なくならないからといって、何年も使っている人はいませんか? これはNG。使っているメイクアイテムが古いと、顔も古い印象になります。ドラッグストアにおいてある安価なものでもOKなので、毎シーズン更新し、色や質感をアップデートして。
加えて、大人がリップを選ぶときのポイントが2つ。1つめは、“艶のあるリップ”を選ぶこと。マットリップが流行していますが、大人の唇には潤いがマスト。艶のあるものを選びましょう。2つめは、“粘膜カラー”。上品な表情を作ってくれます。例えば、ケイトのリップモンスターは、リーズナブルでありながら、とたんに旬顔に見せてくれるので、取り入れやすくおすすめです。
スキンケアの基本から、トレンドのメイク技まで。1つとして聞き逃せない情報ばかりの充実の内容でした。
フリーアナウンサー 堀井美香さん
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AMARC 編集長 大草直子
10年単位で考える
キャリアと子育て
「50歳からの人生設計」
ナレーション番組やポッドキャストなどで活躍されている、フリーアナウンサーの堀井美香さん。今年出版された「一旦、退社。50歳からの独立日記」(大和書房)を読んだ大草は、行間に漂う堀井さんの知性と優しさと、芯の強さを感じたそう。
堀井さんは、2,500人に1人という超難関のアナウンサー試験に合格し、1995年にTBSに入社。しかしながら、入社2年目で結婚、25歳で長女、28歳で長男を出産したことで、30代は子ども中心に舵をきり、キャリアは「種まき時期」と割り切ったのだそう。そうして迎えた40代は、仕事に邁進。TBSアナウンサーによる朗読会「A’LOUNGE」を発足したり、採用や新人研修を担当したり、管理職を経験したり。多岐にわたる会社員としての仕事に全力投球したのだそう。
さらに、堀井さんは50歳を機に「沖に出る決意」=フリーランスに転身します。ライフステージの変化を受け入れながら、自身の家族やキャリアと真摯向き合ってきた堀井さん。入社4年目で会社員からフリーランスに転身、出産・育児をしながら孤軍奮闘してきた大草。ジャンルは違えど、そして置かれた立場も異なれど、共通点の多い2人。この日が初対面だったにもかかわらず、まるで戦友同志が語りあい、讃え当たっているような、熱く心に響く対談で、会場中がぐっと引き込まれました。
いかがでしたか? 女性の健康や美容、そしてキャリや人生の選択。それぞれ90分ずつという長丁場のセミナーでしたが、ご参加いただいた方も、飽きることなく、深くうなずかれていたり、熱心にメモをとっている姿が印象的でした。
明日は、大草編集長が登壇した、アパレルミニコンテンツの様子を、ご紹介した商品の詳細とともにお届けします。お楽しみに!