何気ない毎日の中でも、仕事や家族、子育て、人間関係など、なんだかモヤモヤしてしまう「お悩み」は湧いてくるもの。そこで、今回は「今日も一日おつかれさま」のコーナーで、ご執筆いただいている僧侶のみなさまに、お悩みを解決するためのヒントをいただきます。
事前にご応募いただいたお悩みに、3人の僧侶がお答え。3週に渡ってお届けしてきましたこの企画、今週でいよいよラストの週となりました。
先週の三宅さんに引き続き、3週目をご担当いただくのは、日蓮宗法源寺・林應寺住職。お寺での朝掃除の会「テンプルモーニング」を全国に広めるために活動中の横山瑞法(よこやま ずいほう)さん。
先行き不安なこの時代に生きる私たち。みんな同じ悩みではないけれど、ひととき、心をほぐすきっかけになれば幸いです。
〜 お悩み 〜
愚痴や不満の多い職場に、嫌気がさします。
職場の人間関係についてです。
昨年異動した職場は、毎日揉め事、文句、不満が渦巻く環境です。もちろん、私も愚痴や不満は言うけれど、常にコソコソヒソヒソ、お昼休みも帰りも、不満大会はさすがに嫌です。
女性の多い職場で、何事も同調することを当たり前とされているところや、平気で人の悪口を言ったり……そうすることで絆を深めている風な関係に、辟易してしまいます。
私は周りの人を持ち上げ付き合ったりするつもりはないですし、フラットに、周りの人と交わっているつもりですが、ストレスが溜まり不満が爆発してしまうことも。これから先、孤立しても構わないとさえ思ってしまいます。
気持ちの持ちよう、振る舞いなど、どうしたら気持ち良い日々が送れるのか、アドバイス頂きたいです。
こいしさん 55歳
〜 お悩み解決のヒント〜
悪口や不満は、いちいち受け取らなくていいのです。
職場の人間関係は悩みますよね。
だいぶストレスが溜まっているようですが、本当に苦しいのはあなたよりも悪口や不満、噂話で盛り上がっている人たちの方でしょう。
口から出る悪口や不満は、自分自身の身を焼く炎のようなものです。だから、仏教では、嘘をつく・他人の仲を裂く言葉・悪口・無益なおしゃべりといった口を元にした行為を戒めます。これらは、口に出せば出すほど、自らを苦しめ、心を安楽から遠ざける悪しき行為なのです。ですから、あなたはこれらの言葉を聞いてもいちいち受け取らず、平気な顔で過ごしていればいいのです。
そうは言っても毎日毎回聴いていたら、イライラしたりしてしまうと思います。そんな時、不満が爆発しそうになったら、蓮の花を思い浮かべてみてください。仏教を象徴する花である蓮の花は泥水の中で美しい花を咲かせます。そんな蓮の姿に自らを重ねてみてください。
お答えいただいたのは…
横山瑞法
(よこやま ずいほう)
1981年生。山梨県南アルプス市にある日蓮宗法源寺・林應寺住職。祖母、妻、3人の子どもと暮らす。趣味はキャンプ・アウトドア。お寺での朝掃除の会「テンプルモーニング」を全国に広めるために活動中。山梨県の超宗派僧侶のグループ坊主道に所属し、多職種の人たちや学生と共に活動する一般社団法人SOCIAL TEMPE理事を務める。
Instagram:@zuiho.yokoyama
横山さんを含めた、僧侶のみなさんによるリレー連載『今日も一日おつかれさま』は、毎週、月曜日・木曜日・日曜日の22:00に更新しています。一日の終わりに読むと、肩の荷がふっと降り、スイッチをオフにできます。こちらも併せて、ぜひご覧ください。
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