「大草直子に質問!」のコーナーにプレミアム会員のみなさまから届いた質問や、1月に公募したファッションに関するお悩みに、大草直子がずばりお答えします。たくさんの質問やお悩みをお寄せいただき、すべてにお答えするのは難しかったのですが……。できる限りお答えできるよう、記事の最後には、大草直子が言葉でお返事するCOLUMNコーナーを増設しました。
Q. 着痩せの反対のアドバイスが欲しいです。思いがけず見つかった病で、加齢とともに増えた脂肪が取り除かれ、ほっそり体型に。着膨れしたいわけではありませんが、貧相に見えない着こなし術をお聞きしたいです。(北海道 ホリーさん)
A. 素材を厚く、そして「エッジ」を白に
大変な思いもされた後の「またおしゃれを楽しもう」と思っているタイミングで、AMARCを選んでくださりありがとうございます。ほっそりした体型を生かした着こなしですね! 今の身体のあり方や輪郭は、私たちの唯一無二の宝物なので、できるだけ美しく見えるように、そして自分に満足できるように、と私もいつも考えています。
ほっそりさんは、まず選ぶべきは、少し厚めの素材。身体の外側のアウトラインを作るのが洋服だから、大き目に輪郭を描くイメージ。くちびるも、本来のラインよりも少しはみ出して描くことで、ふっくらと見えますよね。例えばニットならミドルゲージ、シルクよりは厚手のコットン。デニムは洗いのかかった薄手よりも、メンズっぽい少し硬めのタイプを。グラマラスさんには着られない組み合わせです。そして、全身のエッジ(端)を白や淡い色に。そうすることで、その人自身が明るく見え、さらに「(良い意味で)膨張して」見えるのです。ほかの誰かになりたい、ということではなく、自分が心地よくいられたら良いですね♡参考にしていただけたら嬉しいです。
COLUMN
Q. 2年ほど、時計貯金をしているのですが、どの時計にしようか迷っています。大草さんはIWCの時計を使っているという記事を読んだのですが、IWCに決めた理由について教えていただけますか? また、時計に対する意識や思い、女性が(高級)時計をつける意味、ファッションとしての時計の在り方なども教えてください。(岩手県 なーちゃんさん)
A. 「今の自分」ではなく、「10年後の私」を導く1つを
ちょうど私がIWCを買ったのは、今から約10年前でした。精神的に自立していてマスキュリンで、どこかに優雅さや色っぽさがあり。さらに、ほかの誰とも違う際立った個性とユニークさがある――目指す女性像にぴったりだったのは、IWCのポルトギーゼだけでした。自分の予算よりは大分高かったけれど、「その頃の自分」のバジェットよりも「10年後の自分」のバジェットとして考えて、購入に至りました。時計はこのように女性像を託し、10年後の生き方やあり方を導いてくれる灯台のような存在かな、と思います。「一生大事に使い続ける」時計をこのくらい長い目で考えると、正しい買い方ができるのです。一度ご自分の10年後のイメージを書き出してみて! もしかしたら写真を集めてみるのも良いかもしれません。この作業をしても「どうにもイメージができない」のであれば、まだ「ただ1つの時計」を選ぶ準備ができていないのだと思います。私も、IWC、5年は探し続けたかな。使い始めて10年経って、イメージした自分になれたかはわからないけれど、ただ、つける度に「この時計にふさわしい自分になりたい」と背筋を伸ばすことが大事なのかも♡