Your style is you大草直子の信じるおしゃれ

2020.08.14

【人生はコーナーに表れる】「壁の色」にこだわったら、家具も心も落ち着く空間に

インテリアのリレー連載。年齢もバックグラウンドも異なる8名のパリジェンヌをフィーチャーし、それぞれの自宅のお気に入りのコーナーをお届けします。8人目は、子どもの成長とともにパリ郊外に引っ越したという、インテリアジャーナリストにフィーチャー。ミッドナイトブルーやカナルブルーの壁でアクセントを効かせながら、統一感をもたせたご自宅は必見です。

色で遊んだ、
フューチャリスティック・モダンなインテリア

パリのアパルトマンから郊外の一軒家に引っ越したのは、7年前。3人の子どもたちの成長に伴い、それぞれの独立した部屋が必要になったこと、そして緑豊かな庭のある環境が気に入ってこの家に決めました。ここは1970年代に建てられた3階建ての家で、17世紀や18世紀の建築が今なお多く残るフランスでは”新建築”と呼ばれています。新建築特有のスライド式窓や、モダンな暖炉、セラミックタイルの床など各エレメントがフューチャリスティック・モダンで好きだったから、あえて大がかりな改造はせずに、壁の色だけ塗り替えました。

インテリアの決め手は何と言っても「色」。ダイニングはミッドナイトブルー、階段は鴨の羽根色と呼ばれるカナルブルー、寝室はベビーローズなど各エリアごとにテーマカラーを変え、リズミカルにインテリアを楽しんでいます。

家族ゆかりのアートを飾って、
温かみのあるリビングが完成!

リビングだけはオリジナルの壁の色を残して白をキープ。ここは家族や友人が一番集まるメインルームだから、思い出の写真や子どもたちが小さかった頃に描いた絵、オブジェを壁一面に飾って、アーティスティックなインテリアに。

リネンのソファは、パリのインテリアショップ「カラヴァン」、スモーキーガラスのローテーブルは、オンラインショップ「レッド エディション」。小さなウッドの3本脚チェアは、シャルロット・ペリアン、そしてチェストは50年代のヴィンテージという具合に時代も背景も違う家具を置いていますが、統一感があり、落ち着くのは、室内のカラートーンのおかげだと思います。

リビングの照明は、緩やかなカーブが美しいウッドのランプシェード。50年代のアメリカ製バルサランプで、パリのデザイン・ヴィンテージ展で見つけたもの。
蚤の市やブロカント(古物市)、ヴィンテージショップ巡りは、仕事柄とにかくマメにチェックしているというレテシアの戦利品の数々をまとめたコーナー。家族から譲り受けた一組の写真と共にディスプレイ。


ほっこりしがちな北欧スタイルも
壁の色と柄でシャープ&モダンな印象に

ダイニングスペースは、北欧風にまとめました。こだわったのは、壁のペイント。イギリスのファロー&ボール社のハーグブルー(ミッドナイトブルー)と、同じく英国王室御用達ブランド、サンダーソンの孔雀の羽模様の壁紙でレイアウトしてオリジナルな壁面に。中央部分だけ自分たちで黒にペイントした60年代のテーブルには、一脚ずつデザインも素材も違うヴィンテージの椅子を合わせました。イサム・ノグチのランプに、スカンジナビアンヴィンテージの肘掛チェアなど、一点づつはデザイン性の高いアイテムですが、シンプ ルで心地のいい空間ができあがりました。

サラ・ムーンのモノクロ写真や、マルセイユ発のインテリアブランド、オノレ・デコのラフィアとメタル素材の鏡、ヴィンテージの赤い花器や燭台などで、孔雀の羽のウォールペーパーを彩る。
スカンジナビアのヴィンテージチェアは、デンマークのヴィンテージ布でリメイクしたオ
リジナル。ローテーブルは、パリの人気インテリアショップ”サラ・ラヴォワンヌ”。ヴィンテージの本棚や、マガジンラック、グラフィカルな柄のランプシェードなどミッドセンチュリー風にスタイリング。


ラフでシャビーなテラスが大好き!
つい長居してしまう、くつろぎのスペース

春から秋は、メインリビングよりもここで過ごすことが多いかも(笑)。お天気が良くなるとテラスが気持ちいいから、PCを持ち込んで原稿を書いたり、読書をしたり。ウィークエンドには友人とランチやアペロ、ディナー後のカードゲームなど、頻繁にテラスにいます。

雨風を受けて、家具が傷がついていたり、クッションが変色しているけれど、それもまた味だから、気にしません。整いすぎてショールームみたいに冷たい感じより、使い込んで、風化したシャビーな印象も好きなんです。ペンキのはげた黒テーブルは、サラ・ラヴォワンヌ、オレンジ色のメタルチェアは、パリで絶大な人気のインテリアショップ「インディア・マタヴィ」とフランス最大手のスーパーマーケット「モノプリ」との限定コラボ商品です。

サラ・ラヴォワンヌのシンボルカラーとも言える、鴨の羽根色(カナルブルー)でペイントした階段には、コレクションしているパニエの帽子でリラクシングなムードに。正面の丸い飾りは、毛糸の色見本用のオブジェだそう。
70年代のヴィンテージチェアは、パリの蚤の市で購入。クッションとラグは、フランス大手通販メーカーの「Le Redoute(ル ルドゥット)」とレテシアがコラボレーションした商品。彼女がデザインを担当し、素材や色までこだわって商品化されたという、思い入れのある品。


全8回に渡る、パリジェンヌのインテリア特集も今回で最終回。みなさんは、どなたのご自宅やインテリアがお好みでしたか? それぞれに住環境もライフステージも異なるので、すべては難しいと思いますが、色の使い方やコーナーの飾り方など、少しでも住まいを心地よく快適にするヒントをお届けできていたら嬉しいです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。


Profile

Laetitia RENEVIER
(レテシア・ルヌヴィエール)

フランス版「マダムフィガロ」や「エル・デコ」キッズのモード誌「ミルク・デコ」で、20年前からインテリアジャーナリストとして活躍。家具や雑貨などライフスタイルについて綴る仏エル誌でのブログが大好評な人気ブロガー 。
ブログ:billieblanket.elle.fr
 インスタグラム:@billieblanket


Photograph & Text/Hiroko Suzuki
Edit/Ayako Suzuki

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