服飾ジャーナリストの山本晃弘さんと大草の対談を経て、AMARCが考える「新しい仕事服」を、今日から全3回に渡ってお届けします。リモートワークやオンラインミーティングなど、働き方が多様化していくなかで、これからは出社や取引先に出向くことが特別なことになってくる時代。そんなとき、「スーツ」は、気持ちを正してくれる「ハレ着」としての役目を大きく担ってきます。そこで、第1回では、今、私たちが選びたい仕事服としてのスーツをご紹介します。
1. 選びたいのは、
「誰と」でも「どこ」でも自信がもてる1着
どんな場所へ行っても気後れすることなく、自信を持って仕事ができる――スーツにはそんな魔法のような力があるもの。だからこそ、「ここぞ!」という時には、自信をくれる仕立てのいいスーツを選んでみませんか?
例えば、「セオリー」のスーツ。プレーンなシルエットながらも、くびれたウエストと、いまっぽいセミロング丈のジャケット、後ろ姿まで美しく見せてくれるパンツは、「New Basic」を得意とするセオリーらしいデザイン。全身の縦のラインを強調し、洗練された印象を際立たせてくれる一着です。ベーシックなシャツを合わせたり、華やかなブラウスを合わせたり……。インナーの組み合わせ次第で、女性らしさとビジネスシーンで欠かせない確かな信頼感を約束してくれます。
【OTHER CHOICE】
JOSEPH STUDIO
シンプルなのに洗練されたスタイルで
潔く凛とした気持ちになれる一着
「ジョゼフ ストゥディオ」は、いまを生きる女性に向けて、着心地と機能美を宿したジョゼフのセカンドライン。ジョゼフの洗練さを残しつつ、現代風に解釈したスーツは、シンプルさと心地よさを両立。ベーシックなテーパードパンツは、ボディラインを拾わず、どこから見ても美しいシルエットを叶える一着。シワになりにくいのも嬉しいポイントです。また、ミニマムなデザインのノーカラージャケットは、シャツやニットと合わせればマニッシュに、ボウタイブラウスと合わせればフェミニンに、とインナーの合わせ方で印象操作が自在。どんなシーンも心地よく、自分らしく、仕事を楽しめます。
Paul Stuart
スタイルアップと実用性を備えた一着
心地よくスーツスタイルを楽しんで
ウエスト位置が高めに設定されているから、スタイルアップはもちろん、「キリっとした印象をつくる」ジャケットは、管理職や弁護士と言った職業の女性たちからも絶大な信頼を得る、ポール・スチュアートならでは。360度どこから見られても美しいシルエットなのはもちろん、ペンやスマホを入れることができる内ポケットもあり、実用性も考えられたジャケットは、紳士服専門店としてスタートしたブランドらしい、ワークシーンへの心遣いを感じさせる一着です。女性らしさが漂う、ストレートシルエットの膝丈スカートと合わせて、柔らかさと信頼感のあるビジネスシーンをサポート。
2. 上質インナーを合わせてドレスアップ
会食やランチミーティングなど、スーツスタイルとはいえ、時にはドレス感のある装いが必要だったり、華やかな気分でスーツを着こなしたくもなるもの……。そんな時には、いつものコットンシャツを、シルクやとろみのある素材にチェンジしたり、襟まわりに「華」のあるインナーを選んで、スーツを着こなしてみませんか? 肌あたりがなめらかな素材は、いつものスーツなのに、なんだか気持ちまで優しくしてくれるはず。
【OTHER CHOICE】
フリル×ハイネックで
クラシカルな華やかさを
胸元にギャザーの入ったハイネックブラウスは、顔周りに華やかさをもたらしてくれます。きゅっと絞りのある袖口は、ジャケットを脱いでも羽織ってもサマになるデザインです。シンプルなブラックのパンツスーツに合わせれば、マスキュリンでクラシックなスーツスタイルが楽しめます。
ハンサムな爽やかさが宿る
ネクタイ風のボウブラウス
シンプルな華やかさが漂う、片側ボウタイのブラウス。落ち着いた印象のブルーグレーは、ネイビーやブラックスーツはもちろん、グレーやベージュ色のスーツと合わせても品よくまとまるので、ビジネスシーンの華やぎインナーとして、一枚持っておくと便利。ストンとストレートに落ちる袖周りのシルエットと、ボウタイの縦ラインが相まって、スマートさも際立ちます。
親しみやすい雰囲気を醸す
ダブルポケットのシルクシャツ
100%シルク素材のシャツは、首元までボタンを閉めればドレス感があり、ボタンをひとつ開けて着ると親しみやすい印象になったりと、着こなしに幅がある一枚です。また、シルクならではのツヤととろみ感は、スタンダードなシルエットのスーツをこなれた印象に見せてくれる効果も。
3. 価値が価格を上回る、
GOOD VALUEスーツ
スーツは仕事をするうえでのハレ着である一方、職種によっては、毎日着るアイテムという一面もあります。だからこそ、自分が大事にしたいもの――サイズ感、プライス、機能性などの「価値」が価格を上回る、グッドバリューなものを選びたいですよね。
例えば、こちらの「KASHIYAMA」のオーダースーツ。ジャケットは8つのデザイン、ボトムスも8つのパターンから選ぶことができ、それぞれデザインや生地、ボタンやポケットなどを細かくカスタムすることが可能です。これまでの「スーツ」は1着目は店頭で採寸が必要でしたが、今回着用している「セットアップ」は、今シーズンデビュー。1着目からオンラインオーダーができるので、忙しいビジネスウーマンには◎! 選ぶ楽しみが広がるグッドバリューなスーツは、働き方や、仕事服のプレゼンテーション効果を、改めて考えさせてくれるきっかけになりそうです。
【OTHER CHOICE】
マシンウォッシュもできる
オーバーシルエットスーツ
ノーカラー×ウエストマークのジャケットは、オーバーシルエットでスタイリッシュな印象。ミモレ丈のフロントタックスカートは、SSSから7Lまでと豊富なサイズ展開も魅力です。ともに、マシンウォッシュできるので、デイリーに着るスーツとして大活躍間違いなし。
外回りDayの強い味方になる
ストレッチ素材のセットアップ
スーツでおなじみ、「洋服の青山」のレディスライン。ジャケット、ボトムス共に3号〜21号までと豊富なサイズ展開はさすが! ストレッチ素材、自宅で洗濯できるのも嬉しいポイント。また、フレア調に裾が広がったボトムスは、ヒップ部分にパワーネットを採用し、スタイルアップして見せてくれる効果も。
仕事服に欠かせない、スーツの新しい考え方、着こなし方のアイディア、いかがでしたか? 次回は、10月27日(火)に公開予定。仕事服の新定番ともなるニットの着こなしについてご紹介します。
Photo/Tomokatsu Noro(TRIVAL)
Model / Akari Ushioda
Hair&make / Keita Iizima(mod’s hair)
styling / Manami Sato(HRM)
Edit & Text / Mika Hatanaka
※本ページに掲載している価格はすべて税別になります。
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