忙しい毎日のタスクをこなし、乗り切るだけでいっぱいいっぱい。日々の中でふとそんな自分に気がついても、途方に暮れたり不安になったりする必要はありません。むしろ、ここまでうまくやっている自分自身を認め、解放してあげる時間をつくってみては?
エディターの山下美咲さんが提案してくれた、心身を自由に解き放つ“セルフリリース”が軸のオーストラリア旅。第3回は、この地らしさと世界基準のセンスがあふれる、シドニーでのショッピング事情をチェック。
サリーヒルズ/
洗練されたセレクトショップで
見つめ直す、ライフスタイル

こんにちは! エディターの山下美咲です。“セルフリリース”をテーマにしたオーストラリア旅も第3回目。今回は、この国のトレンドが集まるシドニーで見つけた、素敵なショッピングアドレスをお伝えしていこうと思います。
私にとって旅先でのショッピングは、まさに“自己を解放する”のにうってつけなアクティビティ(笑)。旅もおしゃれも大好きなのでこの時間だけはどんな旅程の中でも欠かせず、「迷ったら買え」がマイルールです。とはいえ、昨今は以前よりもしっかり吟味して「これぞ!」というアイテムを手に取るようになった気が。スーツケースのスペースや時間が限られているぶん、普段から憧れ目指しているスタイルとあまりにも乖離していないか、自分にとって長く愛せるものかどうか、をよく考えるようにしています。
シドニーのサリーヒルズは、カフェやセレクトショップが多く立ち並ぶ、トレンド感たっぷりのエリア。そこで見つけたのがこちらの「Elms」です。扱っているのは、オーストラリアやニュージーランドのローカルブランドが中心。優しい色合いのエフォートレスでシンプルなウェアに、ヴィヴィッドなバッグや美しいアクセサリーが並んで。

服だけでなく、フラワーベースや食器もすごくかわいい! 2階にはホーム&キッチンやキッズアイテムの陳列スペースもあって、スタイリッシュなお土産ならここで揃ってしまいそう。花瓶や食器を狙う人は迷うこと間違いなしなので、じっくり選べる時間を確保して訪れるのがおすすめです。私はこのとき時間がなくてショッピングできず……早くまた再訪したい!

ワールドワイドなブランドが好き、という方は、「The Standard Store」のセレクションをお見逃しなく。メルボルンにも店舗を持つ、おしゃれ好きのローカルに人気のショップだそう。「Sea New York」や「Ulla Johnson」、「Ami Paris」など、個人的に注目しているブランドのアイテムもあって、目移りが止まりませんでした! メンズウェアも豊富に揃っているので、パートナーとのお買い物にも。
The Standard Store
https://thestandardstore.com.au
パディントン/
気鋭のローカルデザイナーの
クリエイションに触れる

せっかく旅に来たならその地ならではの服も見てみたい……と思い、流行の発信地との噂を聞きつけてパディントンへ。「Ixiah(イグザイア)」はシドニーに拠点を置くファッションブランドで、美しいレースやオリジナルのプリント柄をふんだんに使った、ボーホーチックなデザインが特徴。日本人女性にも似合いそうなアイテムがたくさんありましたよ!

いろいろ吟味していたら、なんとデザイナーのクリステル・デイヴィスさんに遭遇。こんなうれしい偶然があるのも、ローカルブランドならではですね。「革新的でクリエイティブでありながら、タイムレスであることがこのブランドのモットー。プリントはすべて私自身のスケッチから起こし、ビーズ刺繍は手作業でつけています。大切に着て、修理しながら長く手もとに置いてもらえるよう、丁寧なものづくりを心がけているんです」と話してくれました。
Ixiah
https://ixiah.com

通りを歩いていてショーウィンドウに釘付けになり、思わず入ってしまったのが「Kitx(キテクス)」。モードでエッジィなアイテムを展開しており、オーストラリアの有名デパートである「David Jones」でも取り扱いがあります。ラグジュアリーブランドでありながらサステイナブルな取り組みを率先して行っており、マテリアルやパッケージへの配慮はもちろん、セカンドハンドアイテムをブランドが引き取ってリセールもしているのには驚き。クールで大胆なデザインのドレスやジャケット、どんな場所に着ていこう……と考えるだけでワクワクしますね。
ボンダイ/
美しい海に癒され、
心身のウェルネスへ意識を

シドニーのビーチの名所として名高いボンダイビーチ。絶好のサーフポイントとして知られ、サーファーや観光客が多く集うエリアです。ここにもビューティーブランドやアートショップなど、お買い物スポットがたくさん!
地元のアーティストやクリエイターを支援しながら、スピリチュアルな気づきも含めたウェルネスを提案しているセレクトショップの「Circa B.C.」には、天然石のブレスレットやインセンス、エリアラグを始め、ローカルブランドのスキンケアアイテムなどがずらり。マインドや体の内部からの癒しを求める人にぴったりです。ショップでは定期的にヨガやメディテーションのワークショップなども行っているそうなので、ボンダイエリアにゆっくり滞在しながらお店に通うのもアリかも。
Circa B.C.
https://www.circabc.com.au

ボンダイビーチからほんの少し奥に入った「Aquabumps」は、20年以上ものあいだビーチの撮影をライフワークにしているフォトグラファー、ユージーン・タンのアートワークが購入できるギャラリー。ボンダイのさまざまな姿が見られるのでお店を見に行くだけでも楽しめますし、大型のものが気に入れば日本への発送も受けつけてもらえます。旅行客として訪れるビーチはもちろん美しく楽しくて貴重だけれど、自分が目にできるのはほんの一瞬。長い年月を通してビーチが見せる、さまざまな顔を鑑賞してみてください。
Aquabumps
https://www.aquabumps.com
今回の滞在で見つけたおすすめのショップを多数紹介しましたが、いかがでしたでしょうか? 限られた時間の中で私が購入したのが、下記のアイテム。

「Ixiah」のデニムショートパンツはフリンジと刺繍がほどよく個性を演出してくれ、すでにこの夏ヘビロテしています! 心洗われる「Aquabumps」のフォトパネルは、自分と海好きな父へのギフトに。また、「Circa B.C.」ではローカルビューティーブランド「Addition Studio」のアイピローをゲットしました。天然のラベンダーとカモミールが中に入っていて、目の疲れを感じたときや寝る前に癒されています。
頑張りすぎている自分を理解し褒めてあげられるのが、今は自分自身だけ……という状況も、時にはあります。だからこそ、自らに対して辛辣になりすぎることなく、内側からの声を聴いて上手にリリースしてあげることが大事なのでは。旅先でのショッピングだって、そのひとつ! 自分ならではのセンスで選ぶお気に入りとの一期一会を、ぜひ大切に楽しんでみてください。
次回は、タスマニアとシドニーのおすすめホテルをご紹介。8月20日(土)にUP予定です。お楽しみに。
Cooperation / Tourism Australia
Photos &Text / Misaki Yamashita
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山下美咲
旅好きエディター。翻訳小説の編集を経たのち、モード誌にてビューティー、ファッションの世界へ。旅好きが高じて『AMARC magazine issue01』では最旬の東京ガイドを、そして『AMARC magazine issue02』は佐賀と長崎の「触れる旅」企画ページを担当。冒険心にあふれるアクティブさを貫きつつ、モードなおしゃれで装う旅スタイルを模索中。
Instagram: @mskymst