
現役のアパレル販売員向けに行われた講習会のまとめ記事、Chapter.1の“私のスタイルの見つけ方編”は、読んでいただけましたでしょうか? まだの方は、是非そちらから読んでみてくださいね♡
Chapter.2は、「テクニック編(前編)」です。具体的には、大草のもとにも多く寄せられるネガティブなパーツとの付き合い方を紹介します。そう、ネガティブパーツを知ることこそ、似合うアイテムを知ることへの近道なのです。また、着こなし方でも、印象は大きく変わります。それぞれのお悩みを解決してくれるおすすめのアイテムとともに、より、実践的なテクニックをお届けします。
Chapter.2
たくさんのテクニックをもとう
ここからは、自身のネガティブパーツをどうカバーするか、そして、着方のアレンジ方法など、数々のテクニックをご紹介します。
TIPS 08
ネガティブパーツを0にして、
ポジティブパーツを爆上げする
人によって感じ方はさまざまですが、大草の元にも「自分のここが嫌いで……」というお悩みが多く寄せられます。よくあるのが、
✔︎バストが大きい
✔︎バストが小さい
✔︎ヒップが大きい
✔︎肩幅がある
✔︎脚が短い
✔︎脚が太い
といったネガテブパーツ。
ただ、ネガティブな部分をプラスにするのは難しく、隠そうとするとややこしくなってしまいます。ですから「0」にすることを意識しましょう。
人間は裸でいる時よりも、服を着ている時の方が、その人の個性や元々持っている美しさや可能性が際立ちます。自分のボディバランスで気に入らないところは誰しもあるもの。それを助けてくるのが服だと大草は言います。
お悩み1:バストが大きい
意外と多いこの悩み。目立ってしまうことや、太って見えると悩んでいる方が多いのだそう。バストの大きさを逃してあげるのは、身頃ではなく、背中や肩付け。なので、ラグランスリーブがおすすめ。セットインスリーブだとバストが強調されてしまうので、肩のラインがあいまいになるラグランスリーブ、もしくは、肩のラインが落ちているドロップショルダーを選ぶといいそう。
また、デコルテの開きが横に広いボートネックを選ぶと、それだけでバストのボリュームを逃がしてくれる効果も。
RECOMMEND ITEMS
【ラグランスリーブ】
【ボートネック】
シャツを着る場合は、ボタンをきちんと留めてしまうと、バストにもっていかれることが多いので、下にタンクトップを着てボタンを3つくらい開けるのがおすすめ。また、トップスをウエストに全てインしてしまうと胸が目立ってしまうので、フレンチタックと言われる、前の裾だけを入れる手法だと胸周りがカモフラージュされます。
お悩み2:バストが小さい
このお悩みは「少年ぽい」「体が薄い」「年齢を重ねた方だと貧相に見える」そんな悩みに繋がります。そんな方におすすめなのは、オックスフォード地などの硬めの素材のシャツなのだとか。他には、厚手のクルーネックニットもバストの小さい方に向いているそう。
RECOMMEND ITEMS
【硬めの素材のシャツ】
【厚手のクルーネックニット】
お悩み3:ヒップが大きい
ヒップが大きいというお悩みも多いのですが、ヒップだけに目を向けるとクリアするのが難しくなります。調整すべきは、太腿のボリューム。ハリのある素材は、より大きく見えて強調されるので、とろみのある柔らかな素材を選んで。そして、忘れてほしくないのは、パンツはヒップがある方が似合うということ。大草も「ヒップがきちんとあるのは全く悪いことではない」と言います。
RECOMMEND ITEMS
【とろみ素材のパンツ】
お悩み4:肩幅がある
肩幅があることでスタイルが良く見えることもあるため、ポジティブパーツとも言える肩幅の広さ。しかしながら、「いかつく見える」とネガティブに捉える人もいます。そんな人には、柔らかく落ちる素材、そしてオーバーサイズの柔らかい色のジャケットがおすすめなのだそう。また、パワーショルダーは肩がしっかりあった方がかっこよく見えるので、大草は好きだと言います。
RECOMMEND ITEMS
【オーバーサイズのジャケット】
お悩み5:脚が短い
脚の長さが気になる方には、膝の上で少し絞られていて、裾に向かって広がっているブーツカットやフレアシルエットのパンツがおすすめ。脚がキュッと細く長く見えます。さらに、センタープレスがあれば、より一層美脚効果が期待できます。
RECOMMEND ITEMS
【フレアシルエットのパンツ】
お悩み6:脚が太い
ワイドパンツやフレアカートは、視覚効果的に脚がすっきり見えるので脚の太さを気にされている方にはおすすめです。
RECOMMEND ITEMS
【ワイドパンツ】
【フレアスカート】
TIPS 09
シャツとジャケットの着こなし方を研究する
シャツとジャケットは永遠のアイテム。それはつまり、ともすると制服のようにも見え、没個性になってしまう可能性があると大草は言います。洋服は、お店に並んでいる時、自分のクローゼットで他の洋服達と一緒に並んでいる時、そして、自分の身体を通して、自分の着方で着て、アクサセリーをつけた時、この順番で輝きを増していくべきものです。お店に並んでいる時が1番素敵では困るのです。
では、そんなユニホーム的アイテムをどのように着こなせばいいのか。自分らしく着こなし、自分らしくアレンジする方法を次にご紹介します。
シャツ編
Uniform Style
まずは、フロントも袖もボタンを全て留めたオーソドックスな着方。こうすると、かなり制服っぽく見えます。パリのギャルソンの販売員はこういう着方が多いのだとか。しっかりウエストに裾をしまい、ボタンも全て留めることで、敢えて個性を出さないことが目的なのだそう。

Technique1 : ボタンを開ける、襟を立てる
シャツによってボタンの間隔は違いますが、2〜3個開けます。大きく開きすぎる場合は、中にタンクトップなどインナーを。
襟は立ててから襟裏を1回手で潰すと、立体的になり首に沿う形に。胸元に生まれたVの開きが、顔まわりをシャープに見せてくれます。

Technique2 : 袖をまくる
袖先でまくってしまうと、シャツの命であるカフスのシャープさや凛々しさが消えてしまいます。一度カフスを付け根から折り、そのまま肘上までスライドします。そうして、カフスの角の部分を残したまま、体の内側だけまくれば、あまり落ちてくることもありません。大柄な方や、グラマラスな方は、袖をこんな風にまくるだけでも、かなりシャープに見え、こなれた印象に。よく雑誌などで見かける、「こなれる」という言葉ですが、一枚の服を自分に引き寄せる、そんな風に大草は捉えていると言います。
襟と袖をアレンジすることで、最初のイメージから、快活さやスポーティーさが加わったのがお分かりいただけますか?
袖のまくり方については、わかりやすいよう動画にもまとめました。良かったら、こちら↓も参照ください。
Technique3 : 裾の入れ方
シャツは上の方でアレンジするイメージがありますが、下のボタンを1〜2個開けることで少しフレアシルエットに変化します。裾ボタンをどうアレンジするかも、自分に引き寄せるためのテクニックの一つです。

前だけインするフレンチタックは、前だけギュッとインしてから肩を竦めるようにグッと上げてみてください。そしてストンと落とすと、お腹のあたりにフワッと空気が入ります。それを少し整えるだけです。

ここまでアレンジを加えると、服が自分にふっと近づいたような感じがします。そして、着方のアイデアをたくさん持っていると、自分の着こなしの幅も広がります。例えば、シャツの下にキャミソールを着ているときは、メンズのスナップで見かけるようなたすき掛けのようにしても!
ジャケット編

シャツと同じで、ただ着るだけでは、制服のような印象になるジャケット。このジャケットも、ひとてま加えるだけで、印象が大きく変わります。
Technique1 : 袖をまくる
シャツと同様、ジャケットも袖のアレンジが重要。カジュアルに見せたいときは、グッと肘までまくります。また、ジャケットは肩にかけて着ることもできますが、肩にかける時も袖をまくっておいた方がこなれて見えます。

Technique2 : カーディガンを活用
これからの季節、カーディガンはクーラーの風除けくらいしか出番がないと思われるかもしれませんが、ストールのようにジャケットの上にラフに巻くのもおすすめ。体温調整や防寒はもちろん、アクセサリーのように活用するのです。

いかがでしたか? 誰しもが抱えるネガティブパーツも、「0」にする方法がわかれば、もっとオシャレが楽しめそうですね。
次回は、4月23日にテクニック編後半を公開予定です。お楽しみに♡