よく、こんなご質問を頂きます。「“コーディネートの色合わせ”や“素材合わせ“はどこで拾いますか?」
答えは、特別なことではないんです。
例えば先日打ち合わせでお伺いしたショウルームで出して頂いた、スパークリングウォーターのボトルとチョコレートの包み紙。少しくすんだグリーンのガラスとネイビーグレーの紙。そしてキャラメル色の木材。素材は硬質なもの、少しナチュラルなものを組み合わせるときれいだし、「グレー」という共通項があるなら、全く違う3色がまとまる! なんていうふうに、発見があります。
花を活けるときもそう。心を無にして(笑)、いくつもの色を組み合わせていきます。同じトーンのパステルを重ねて、ぽつんぽつんと、深くゴージャスな色をポイントに。淡い色と深い色の境界線をはっきりさせたいなら、白をプラス――というように。これ、そのままスタイリングに使います。
頂いたチョコレートのラッピングも同様に。オレンジと深いブルー。この掛け合わせはパワフルで、しかも、たくさんある色の集まりの中で「とても目立つな」など。
こんなふうに、日本で海外で。「きれいだな」と思ったシーンを切り取るようにしています。そうすることで、少しずつ自分の中にストックされ、何かのときに取り出すのです。取り出して、そのアイデアを服や小物に映してみて。「あ、きれいだな」と思える瞬間がとても好きです。