週の半ばに差し掛かり、疲れが出てくる水曜日。そんな水曜日は、身体をリセットできるレシピをご紹介。教えてくれるのは、料理家の山脇りこさんです。気軽に手軽に、3つ以内の食材、3つ以内のステップで作れる「身体リセット3×3レシピ」をお届けします。
STAYHOMEに、自家製、どうでしょう? 上半期最大の自家製祭り、梅の季節!ですよ、ということで、先週は梅シロップをご紹介しました。今週は、梅仕事の本丸? 梅干しをご紹介します。え?3ステップでできるの?と思う方もいるかもしれません。
はい、できます。
梅干しは原理がわかれば、カンタンな“塩漬け”です。ポリ袋を使って、おきらくにやってみましょう。“自家製ってだけで5割増し!”ですから、自分の梅のおいしさに感激すると思います。
まずはこの、昔の人が見たらびっくりするような失敗知らずのカンタンな方法で作り、勘どころをつかんだら、来年からは自分の理想の梅を追求する旅を始めてみるのもいいかもしれません。
自家製梅干し
【材料】
・完熟梅 1kg
※南高梅や、紅南高(最近増えてきた品種)と書いてあるかもしれません、完熟のそれです。サイズがM~4Lまであります。大きなものほど果肉部分が多い。梅干しは1L~2Lで十分だと思います。
・塩 160g
※自然塩の中でも、不純物が取り除かれている、白い塩を使ってください。グレーやベージュの不純物もそのままの超天然塩で作るとカビることがあります。そんなにお高い塩でなくて大丈夫。1キロに対して、塩はこれ以上減らさないこと!
・きび砂糖 100g
※上白糖の場合は、80gでよい。砂糖を合わせて使うことで、2つの効果があります。
①砂糖にも食材=梅から水分を出させる効果があります。同時に保水効果も。②極端に塩辛い昔ながらの梅より、まろやかになります。
【レシピ】
1. 梅は、洗って、水にさらして、ヘタをとる。水けを切る。ポリ袋(薄手の柔らかいもの)を3重にして、塩と砂糖を入れる。梅を入れて、全体に、塩と砂糖をまぶすように、袋の外からゆすりながら、軽くもむ。袋の上を3,4cm余裕をもたせて、結ぶ。 ※直接手で混ぜない。
2. ボウルを受け皿にして、室温で1週間おく。ときどき様子をみて、塩&砂糖の溶けのこりがあったら、かるーくまわすようにゆする。10日ほどすると、梅が全部漬かるくらい、梅から水分(梅酢)が出てくる。ポリ袋を持ち上げると、梅が梅酢にすっぽりつかっている状態になったら、梅をとりだす。(梅酢はキープしておくと料理に使えます。和え物など)
3.2をざるにならべ、天気のいい日に(室内でよい)日中に陽があたるところにならべて干す。一日に1回、梅をかえしてあげて、3泊4日(夜もそのままで、48時間以上)ほど干す。(土用干しです。)干し終わったら、保存容器に入れる。
※1か月後くらいからが美味しいです。
※日中、長時間、日光が当たっている場所なら2泊3日でOK。ざるがない場合は、清潔なタオル(厚め、ふかふかがよい)にならべてもよい。梅をさわって、表面全体がかわいていたらOK。
※2で残った梅酢は一度しっかり沸騰するまで煮たててから保存し、きゅうりをたたいて和えたり、塩の代わりにスープにいれたりして使ってください。
Naoko’s comment
えー!梅も自家製。納豆に入れたり、ホット焼酎に添えたり。我が家は外国人の夫も梅干し好き(笑)。やってみようかな。簡単そう! まずは梅シロップやな。15日以降の完熟梅、待っています♡
Profile
山脇りこ
料理家。旬を大切にした昔ながらの家庭料理に、海外生活や旅で得たモダンなエッセンスを加えて、“作る楽しみ”とともに提案している。代官山で料理教室<リコズキッチン>主宰。テレビ、ラジオ、雑誌ほか、『いとしの自家製』『きょうから、料理上手』など、著書多数。3月と4月は毎週土曜日の「キューピー3分クッキング」を担当・出演中です。また、すきあらば旅!で、通いつめる台湾への愛が高じて1冊の本になりました。「食べて、笑って、歩いて好きになる、おとなのごほうび台湾」(ぴあ)おいしい!はもちろん、台湾の歴史やおすすめの本などもあり。あたらしいガイド本です。
Instagram @yamawakiriko