
ルージュ エルメス、もしかしたらもう手にしている方もいるかもしれません。思うように外に出られなかった、2020年の3月にローンチされ、すぐに完売した色もあったと聞いています。マスクがマストになったタイミングで完売って♡
私は、販売から少し経った夏。何色か手に入れました。定番色はゴールドが効いたモノトーン、限定色は、ハッピーなカラリング。このパッケージ、ピエール・アルディのデザインによるもの。これだけで、エルメスの「くちびるに色をのせる」ことへのリスペクトが伝わります。
ポーチに入っていても。パウダールームに並んでいても。こんなに心が動かされるルージュがあったでしょうか。手に取る、うっとりと眺める。厳粛にふたを取り、くちびるにのせる。カジュアルに見せたいなら指でとんとんと。しっかりと――なら、「マットかサテンとか」の質感によって形状が違うルージュの先端を直接。くちびるがカラーレス→カラフルに。この一連の作業だけで、気持ちは上がり、自分をうんと好きになっていることに気づきます。そうして満足気に、ふたを閉めて。ふたが、マグネットでスムーズに戻ると、特別な時間が始めるスイッチが入るのです。
いやあ、すごいな♡

ルージュを塗る――この行為の大切さ、尊さ、美しさを知りました。
先日の、息子の15歳の誕生日のお祝いに、家族で食事へ。行き帰りはマスクに隠れていますが、この64番のルージュ エルメスのクリアな赤が、エナジェティックでセクシー。ネイビーのシンプルなワンピースが、特別な1枚になったのも、また嬉しい発見。マスクに隠れているか否かではなく、自分が自分に興味があるかないか。ルージュ エルメス、この夏の終わりも秋も、そして冬も。ずっと楽しみにつけるだろうな。